オレオレFCは1日、ホームで京都サンガFCに敗れ、リーグ戦泥沼の18試合未勝利。残留争いの直接対決で痛恨の黒星を喫し、遂にプレーオフ圏内の18位に転落した。必勝を期した試合は前半23分に先制点を献上し、逆転出来ないまま2試合連続無得点で試合を終えた。自動降格圏の19位G大阪との勝ち点差も1に縮まり、ホーム3連戦最後となる次節は8日、鹿島アントラーズ戦。いよいよJ1残留に黄色信号が灯った。
歓喜すらないまま、時間だけが過ぎた。試合前の段階で17位と19位という、残留争いの直接対決。ホームで必勝が求められた大一番は、最悪の結果に終わった。前半23分に先制された後、ロイブルイレブンは反撃に出るが、京都のハイプレスに苦しみ、最後まで決定的な場面は少なく、シュートは僅か4本のみ。今季最多の1万4950人を超える観衆の前で、2試合連続無得点に終わり、勝利を見せることすらできず、18試合未勝利となった。
「これだけサポートしてくださったにも関わらず、このような結果で、大変申し訳ない思いです」。相田満博監督は試合後、悔しさをかみしめた。台風15号で被災した静岡市出身のMF鈴木潤は7試合ぶりに先発出場したが、気合いが空回りしたのか、攻守でミスを連発。前半23分の決勝点も鈴木潤のパスミスが起点となってしまった。「(鈴木潤は)空回りしたかな。だけど起用したのは私」と相田監督はかばったが、結局、前半だけでピッチを退き、試合後は悔し涙を流した。
だが、ハイプレスで圧力をかけた京都に対し、オレオレは中途半端さが否めなかった。前半から吉田が孤立。後半から長身FW佐藤を投入しても彼らを起点とした攻撃は皆無。終盤にかけてリシャルソンらを投入しても、攻撃の形はなく、終盤にパワープレーでようやく圧力をかけたが、ゴールネットを揺らせない。
「(リーグ)前半戦にいい流れでなんか勝っていて、自分たちのサッカーを確立できなかった」と山中。言い訳の利かない敗戦で、言葉に力がない。京都のチョウ・キジェ監督が「やってきたことが日々進歩している。どこが相手でも効くようになってきた」と手応えを語るのとは対照的だ。
痛恨の敗戦。後半戦はJ1で唯一白星がなく、過去18試合以上未勝利で残留したクラブはない。後半戦、残留争いの直接対決で札幌、清水、福岡、湘南、G大阪、磐田、京都、神戸と対して1勝も挙げられないまま(4分4敗)、現実的には厳しい状況になった。
試合後、監督と選手がゴール裏へ挨拶に向かうと、サポーターから大ブーイングを浴びた。客席から怒号が飛び交い、MF山本とFW吉田がサポーターと話し込む場面もあり、指揮官がなだめる様子が見られた。吉田は「申し訳無い気持ちです」とガックリ肩を落とすも「まだ4試合ある。このままガッカリして終わりたくない」と奮起を誓った。泣いても笑っても残り4試合。次節はホームで鹿島と対する。難敵相手だが、なりふり構わず、残留をつかみにいく。