2022-08-27

[]引き分け12試合勝利…主力不在、エース吉田欠場の緊急事態も若手が躍動。

明治安田生命J1鳥栖1-1オレオレFC>◇第28節◇26日◇駅スタ

 オレオレFCは26日、アウェイサガン鳥栖と1ー1で引き分け。2試合連続勝ち点1を掴み暫定12位に浮上したが、未勝利は「12」に伸びた。新型コロナの影響で、主力が不在、エースFW吉田欠場と苦しい中、前半17分に先制点を献上したが、その9分後に、ユース出身MF鈴木亮、森田前田パスワークで相手を崩し、最後リーグ戦スタメンMF岡本がJ1初ゴールとなる同点弾を決めた。残留争いは熾烈だが、残り10試合で若手が躍動したのは収穫。アウェイ3連戦が終了し、次節は31日、ホーム湘南ベルマーレと対戦する。

 【写真サポーター挨拶し、引き上げるオレオレFCイレブン

 12試合勝利、主力不在という苦境の中、若手が一筋の光を見せた。前半26分だった。DF本田インターセプトすると、FWキム・スヨンポストプレーからユース出身のM森田前田ワンタッチパス鳥栖DFを崩し、最後MF鈴木亮のパスを受けたMF岡本鳥栖GK朴一圭との1対1を制し、プロ初ゴールとなる同点弾を決めた。岡本は「3人とは(鈴木亮と森田前田)ユースの時からやっているので、イメージの共有ができていた。いいパスだったので冷静に流し込むだけでした」と振り返った。

 衝撃だった。23日にトップチーム7名が新型コロナ陽性と判定された。全員無症状だが、影響は大きく、この試合MF山本ら主力5人が不在。前節・清水戦で足を痛めたエースFW吉田は帯同こそしたが、間に合わず、ベンチ外となった。岡本に加え、2種登録MF森田前田スタメンMF平野がベンチ入りする非常事態だったが、岡本は「チャンスだと思った。負けないようにという思いだった」と発奮した。だからこそ「チャンスはもっとあったので、最後の質をチーム全体でもっと上げたい」と満足はしていない。

 試合は前半、鳥栖の卓越したパスワークに5バック気味に守って対抗した。前半17分に左サイドを崩されて、先制点を献上。以後も危ないピンチはありながら、GK村上の好セーブ身体を張った守備で最少失点に抑えた。後半は両サイドの突破から何度も決定機を作り出し、終盤は前節・清水戦で同点弾を決めたMF加藤FW佐藤を投入して打開を図ったが、勝ち越し点は奪えず。前回対戦で6失点して大敗した相手リベンジを果たす事は出来なかった。

 これでリーグ戦12試合勝利。暫定12位に浮上はしたが、残り10試合J2との入れ替え戦に回る18位の湘南とは勝ち点差5と差を広げられず、自動降格圏の19位ガンバ大阪とも勝ち点差6と楽観はできない状況だ。相田満監督は8試合連続先制点を献上している現状に「対策を練っても、結局、今日も解消出来なかったので。選手達の意識問題なのか、我々、首脳陣の戦術問題があるのか、いずれにしても反省しないといけない試合」と首をかしげた。

 それでも同点弾の岡本に加え、鈴木亮はボール奪取で存在感を見せ、左ウィングバックで先発の森田は得意のドリブル翻弄前田も長短のパスで組み立て、後半27分から出場した平野ミドルシュート鳥栖ゴールを脅かすなど、ユース組が躍動したのは収穫。指揮官も「こういう苦しい中で”自分達がやってやるぞ“という姿勢練習から見えた。自信にしてほしいですね」と頷く。

 アウェイ3連戦は2分1敗。最後は2試合連続引き分けで終わり、次節はホーム湘南戦。更には磐田G大阪残留争いの直接対決3連戦を迎える。岡本は「チームの力になれるように、しがみついていきたい」と前を向いた。収穫と課題を胸に今度こそ勝利を掴み取る。

○…来季トップ昇格が決まっているMF平野がJ1デビューを果たした。後半27分に途中出場。早速ファーストプレーミドルシュートを放ち、ボール奪取やドリブル侵入するシーンもあった。平野は「自分だけベンチで悔しかった。出たときには絶対アピールしてやろうという思いだった」と話し、「力んでた部分もあって、まだまだだなと感じました」と反省した。それでも「トップレベル体験出来たので、もっと練習から意識高く持ってやりたいです」と誓った。

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