今は都内に住んでいるが、高校卒業まで世話になった恩義もあり生まれ育った地元の町に定期的に寄付しているのだが、ここ数年で異様に使い勝手が良くなっており驚きを隠せない。
使い勝手が悪いとか、改善が遅いとか、とにかくいい評判を聞かないお役所絡みのIT案件としては異様ともいえる速さで便利に進化しているのだ。ここ数年のブームのおかげか、他の地方自治体もサイト構築に力が入っているので共通している要因が何かあるのだろう。(予算が潤沢についているとか、サイト運営のコンサルタントがいるとか)
役所に問い合わせて振り込む必要あり。手続きが面倒くさかったのでこの年は使わなかった。
ふるさとチョイス経由でカード払いができるようになった。返礼品の数が少なかったのでとりあえず使い道に困らないお米を申し込む。
農産物だけでなく工芸品や体験型の返礼品が一気に増えた。が、品目が増えすぎて検索性が悪くなった。
ふるさとチョイスだけでなく、さとふるや楽天ふるさと納税といった他の主要サイト経由の申し込みにも対応。
前年に増えた返礼品が、米・野菜・酒類・肉類・伝統工芸といった形でカテゴリー分けされて探しやすくなった。
さらにお米のような農産物なら生産者のインタビュー記事や、昨年度の寄付金をどう使ったかの使途報告まで載っていて情報量は申し分なし。
余談だが、今年は記事を参考にして、うちの婆ちゃんの家があるエリアで作っているお米を申し込んだ。
私の寄付金は農地の鳥獣被害軽減のための対策に使われるそうな。地元に残った同級生たちも、猿や猪の食害に悩んでいるというような話をSNSに上げていたので実際に困っている課題なのだろう。これで少しは地元に貢献できるのではないかと思う。
さて、こんなに使い勝手の良いふるさと納税サイトを運営しているわが地元、他の情報もさぞやわかりやすいのだろうと思えばそんなことはなかった。
今一番ホットな話題であるコロナウィルス関連情報は、Word文章をPDF化したであろうものを毎日手動で更新しているようであり、我々がイメージするところの旧態依然としたお役所ホームページそのままという感じである。はじめの方にも書いたが、ふるさと納税サイトの使い勝手だけが異様に良くなって、コロナウィルス情報をはじめとするその他の部分が旧態依然としている理由がすごく気になる。
ふるさと納税制度の良し悪し自体はいろいろ議論されているが、曲がりなりにもお役所IT関連の成功例には違いない。改善された要因を分析して他の部分にも適用できればお役所のIT化もグンと進むのに、ノウハウが他で生きていないのはもったいないなと思ってしまった。