2020-10-01

同人活動が好きだった

私は同人活動が好きだ。

それほど多くのファンがついているわけでもないし交流にもあまり積極的な方では無いが、マイペースに細々と活動している。

前述の通りそれほど多くのファンがついているわけではないので、たくさん反応が貰えるわけでもない。たまに貰えればいい方だ。それでも自分が描いたものが本になった時の感動が大好きで、もう何年も活動している。

同人イベントにも年に数回参加していた。

弱小サークルなので毎回それほど多くの部数が売れるわけでもないが、同じジャンル、同じカップリングの同志たちが集う同人イベント特有空気感が大好きだった。

世の中には思ったよりも優しい人が多くて、こんな私でも時折「新刊楽しみにしていました」などの温かい声をかけて頂けたりもした。相手側としては何気ない一言で特段深い意味も無かったのかもしれないが、そういった生の声を直に聞けたときは望外の喜びを感じた。

少々生々しい話になってしまうが、交通費活動経費に含めるとするなら私のサークルの収支は毎回赤字だった。

趣味なので採算については気にしていない。そもそも商売お小遣い稼ぎのつもりであればややマイナーな現ジャンルでは活動していないだろう。

私はきっと会場でしか得られない""実感""が欲しくて同人イベントに参加していたのだと思う。

大好きなジャンル二次創作本を頒布するだけなら、通販だけで充分事足りた。

ところが2020年2月後半辺りからコロナ渦によって日常は大きく様変わりしてしまった。

同人界隈も相次ぐイベントの中止で苦境に立たされているという情報は逐一目に入ってくる。

私も一日も早く事態収束して欲しいと願いながら、オンライン通販を利用して細々と同人活動を続けている。

このところ緊急事態宣言が解除され、自粛ムードも和らぎイベント会場にも少しずつ人が戻り始めたという話を目にするようになった。そういった状況の中で、ここに来てイベント参加に対して前向きなレポートツイートだんだん重荷だと感じるようになってきた。

イベントはいいぞ!」

知っています。かつて何回も参加していたからこそ。

現在地方で家族暮らしている私は自分趣味と万一感染した際のリスクを天秤にかけると、まだ参加は難しいと感じてしまう。

やむを得ない事情自粛を続ける、続けざるを得ないという人はきっと私の他にも大勢いると思う。

意識の高い人達イベントに参加する事で同人文化の火を絶やさずにいようとしてくれている事はありがたい。

けれど、イベントに参加しない・出来ないからと言って別にジャンルへの愛や熱意が無いわけではないのに……と荒んだ気持ちになってしまう事も増えてきて、正直すごく疲れてきた。

ほんの些細なポジティブ言葉も同情圧力に感じられるようになってきたので、そろそろ辞め時なのかもしれないと考え始めている。

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