2017-08-18

https://anond.hatelabo.jp/20170817225450 を読んで。

最初に要約しておくと、私もかつては助けてと言えない人間でしたが今は言えるようになってハッピーです、という自慢かつマウンティングしかない話です。

私もかつては助けてと言えない人間だった。どんな塩梅かというと例えばレポート課題試験範囲を聞き漏らした時に、誰に尋ねることもできず最悪な成績を取っていたというくらいには助けてと言えない人間だった。

当時を思い返すと、他の人の目を気にしすぎていて自分というものがなかったな、と思う。自分は困っているのに、困っている自分ということを周りに知られたくなくて何も言えないまま。困っている自分は変な自分で、周りに変だと思われたくないから素直に困っていることを表に出せなかった。もし自分というものがちゃんとあれば、周りに変だと思われることなんて気にしないで自分が困っていることを主張できたのにな、と思う。

そんな私にも転機が訪れる。

当時の私は病気だったり無職だったりと不幸のどん底で、そして何より自意識過剰に悩まされていた。自分の中にいるもう一人の自分が、常に私を責め立てるのだ。

「今お前はこう考えたが、それは違う視点から考えるとこのようになり、それは倫理的に正しくない考え方だ。だからお前は間違っている」とか、「今お前はこの人の発言を好ましく思ったが、それはこのように考えるととても傲慢な考え方であり、お前の性格の悪さを表している」とか、「今この人がお前を褒めたがそれはこう考えると皮肉交じりのお世辞であることは明らかで、素直に喜んだお前は読解力が足りない」といったように何事も悪い方へ悪い方へと解釈して、だからお前はダメなんだ、と締めくくる、よくわからない自意識自分の中にいたのだ。

ものすごく嫌な性格で常に自分に悪意を向けている何者かが自分の心に住んでいるのは、正直死にたいしか言えない状況である

もしこの悪意ある何者かが他人だったら、その人物から逃げればいい。でも、それが自分だったら逃げようがない。その上、この何者かは自分の行いではなく考えそのもの否定してくるので、本当に逃げ場がなかった。何もしてない無職であっても考えないことはできないからだ。

毎日この、視点を変えすぎて誰もそんなことまで考えねーよ的なところまで深読みをし、その上自分を一番傷つける解釈採用するという謎プロセスを踏む自意識に悩まされ死にたいと思い続け、ついにTwitterにその苦しみを漏らしてしまった。正直ただの独り言のつもりで、誰も理解しないしスルーされるだろうと思っていたのだけれど、でも違った。私の悩みをちゃんと理解した上で、「あなたは生きてていい」と言ってくれるフォロワーさんがいた。

その時点で私は号泣なんだけど、このフォロワーさんは加えて悩み相談ぐらいは乗りますよ、と声をかけてくれた。私はそこで、多分人生で初めて、ものすごく素直に「助けてください」と言うことができたのだ。

それからいろいろなことを考えた。その中で、私の人生には今まで何人も助けの手を差し伸べてくれている人はいたのに、私は等身大自分を見せたり裏切られたりすることが怖くて色々と疑いすぎてしまい、結果その手を払いのけてばかりきたのだな、と気づいたりもした。

でも、あのフォロワーさんの言葉不思議と何も疑わずに受け止めることができた。そして、人の言うことの裏を読みすぎたりせずに素直に受け取ることは大事なのだと言うことに気づくことができた。

加えて、人の言葉を受け取る素直さに気づくことができたら、今度は自分感情を素直に言うことの大切さにも気がついた。それまでは自分を良く見せたいあまりに飾った感情を演技することしかしてこなかった。困っている時も困っていないふりをしながら、でも心の中では困っていることに気づいてくれと思っていた。でも、素直に言わないことをわかってくれと思う方が傲慢だとわかった。

そうして二つの意味での素直さを手に入れたら、私を苛み続けてきた過剰な自意識は消えることになった。人の目が気になって自分というものがないという悩みも解消された。全てが良い方向に回り始めたのだ。

ちなみに例のフォロワーさんとは、そのあと実際にお会いしたりしてお付き合いすることになった。その関係の中で、この二つの素直さを実践していった。

実践の中で守った決まりごとは二つ。彼の言葉を疑わないということと、察してちゃんにならないということだ。

こうやって素直になっていたのが良かったのと、彼自身が素晴らしい方だったというのもあり、過去のおつきあいと比べてものすごく心地いい関係を築くことができた。

そして結婚をし、今に至る。

本当に助けてと素直に言うことは大事だと、私は人生を通じて実感している。

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