Twitterを利用し、いわゆるクラスタと呼ばれる人達と繋がって5年以上経つ。
彼女達との付き合いはネット上だけに留まらず、同人イベント後のアフター、遠方のフォロワーが上京したときのオフ会、新年会や忘年会といった季節の節目の飲み会、はては年賀状やお中元お歳暮のやりとりなどがある。
実際、付き合いの長いリアルの友人達から「○○クラスタっていつもみんなで集まって美味しいもの食べて、仲がいいよね」と言われたことがある。
しかし本名と顔、住所や職業を知っていてもなお、私は彼女達の輪に溶け込めないのだ。
「Aさんやばい」
「これだからAさんは…」
「Aさん天才かよ」
といったツイートがTL上に流れてくる。
他クラスタでは空リプがどう受け止められるのか分からないけれど、私が所属しているクラスタではごく自然に当たり前のように名前が流れてくる。
「Aさんって名前をよくTL上で見かける」と誰かがツイートすれば共通フォロワーから「面白い人だからフォローすれば?」と返ってくる。
こんなやりとりからフォローし、フォロー返されるのが習慣となっていた。
ある時、私を除いた殆どのフォロワーがとあるフォロワーの身内垢と繋がっていることを知った。
空リプが当然の文化なので複数の人達が「○○さんがまた何かやってる」とツイートしていても、私のTLには彼女がいない。
ホーム画面に飛んでも「身内垢。フォロー申請拒否します」の文字。
身内垢というのはこちらからフォロー申請するものではないのだ。
彼女の身内垢を知っていても、向こうからフォローされぬ限り何もできない。
一度、フォロワー数人で遊んだとき○○さんの身内垢でのツイートが話題になった。
適当に相槌を打って、私は笑って誤魔化した。
彼女達は私が○○さんの身内垢と繋がっていないことを知らない。
気にしている私の器が小さいだけ。
○○さんの本垢と繋がっているけど、身内垢とは繋がっていない。
私はいわば中途半端者で、彼女達の仲間になりきれていないのだ。
もちろん、何人かの身内垢からフォロー申請がきたのでそちらと繋がってはいるけど。
そこで話題に上がっていたのは本垢では到底言えないようなことだった。
身内垢とは外部から隔絶され、選ばれた人しか見ることが許されないものだ。
私は○○さんには許されてもいないし選ばれてもいない。
それでも彼女の本垢から話しかけられ、リプのやりとりで盛り上がることもある。
みんなの輪に溶け込めず、かといって自分から一歩を踏み出す勇気もない。
ここまで身内垢に対する嫌悪感を露にしてきたが、私も身内垢を持っている。
それは文字通り、高校や大学で仲良くなった友人だけをフォローしている。
人の身内垢が怖いと思っているくせに自分は引きこもっているなんて、馬鹿な話もあったものだ。
要するに、「みんなと一緒に楽しめないと寂しいから仲間にいれて欲しいけど自分から言う勇気がないので察して欲しい!」とくそ甘えたことを抜かすワガママチャンなだけなのだ。
もしも同じ思いをしている人がいたら「それはあなただけじゃないよ」と伝えたい。
まあ、伝わったところでなんの解決策にもならないのだろうけれど。
たとえ解決策にならなくとも「こんな些細なことで思い詰めるのは自分だけかもしれない」と感じている人にこのブログが届けば幸いである。