2015-06-18

白紙の使い方

大学生就活で慌てて「ロジカルシンキング」とかかじる前に、算数でいいからしっかり頭を使う流れを身につければいい。

算数嫌いで思考停止してる奴が"フェルミ推定"とか言ってる場合じゃない。

解答欄の書き方が、だいたい紙に書きながら何か考える時に役に立つので例題を交えながら説明する。

例題として、最近ちょっと話題になった開成中の過去問(2009年の図形のやつ)を使う。

(「算数家庭教師やっているものだがこの開成過去問が解けない。誰か助けて」というスレ)

(画像http://i.imgur.com/yGesBKC.jpg)

問題

長方形ABCDがあります。3点B,F,Eが一直線に並んでおり、三角形EAF三角形CDE、四角形BCDFの面積が18cm^2,8cm^2,50cm^2のとき三角形EFDの面積は何cm^2ですか。



1.まず、最終目的を明確にする

 自分が答えを出せばいいポイントは何かはっきりさせる。今回の場合は△EFDの面積。

「△EFDを求める」

(※ただ、この部分は通常模範解答に書かない)

2.目的の分解、派生

 目的を段階に分けて、何から考えていけばいいかを整理する。今回は△EFDの面積を求めるので、

1.FDの長さと△EFDの高さが知りたい

2.辺AF:辺FDと「△EAFの面積」:「△EFDの面積」とで比が同じだから、辺AF:辺FDが知りたい

3.△EADか△EBCの面積が分かれば引き算して答えがわかるので、△EADか△EBCの面積が知りたい。

(【番外】△EFDと△EDCは底辺EDで共通なので、高さの比がわかれば面積がわかる→高さの比が知りたい)

受験生がすぐ思いつくのはこれぐらいだろう。ここの分解センス過去勉強したパターンだったり、一瞬のひらめきだったり。

(※この部分は「方針」などの形で模範解答にある場合もあるが、通常書かない)

3.具体化、定式化

算数場合、2番で挙げた項目をそれぞれ考え、簡単に書けるものを式にしていく。

ここから解答欄に書くのが普通形式

今回は3つ目が比較的すぐ書ける。2つ目の項目も式にはできるが手がかりが増えにくいので今は置いておく。

3つ目についての式

△EFD=X

EAD=X+18

△EBC=X+58

2つ目についての式

18:X=AFFD  …☆

である。未知数をXと置くのは中学生になってからと言われるが、中学受験だと○や□で同じことをしているので見逃してくれ。

基本的にここからは2と3を繰り返して何かわかることを増やしていく作業なので、スピードを上げる。

ブロック1つ毎に考えるポイントが移動する。

EADAD×(辺ADから見たEの高さ)/2

△EBCBC×(辺BCから見たEの高さ)/2

長方形からADBC

△EBC-△EADBC×{(辺BCから見たEの高さ)-(辺ADから見たEの高さ)}/2

{(辺BCから見たEの高さ)-(辺ADから見たEの高さ)}はDCと長さが同じ

△EBC-△EADBC×DC/2

=40(=58-18)

ここら辺で☆式を見ながら「AF:FDを知るために△AFD:△BDFを知りたい」という発想ができるともう解ける。

BC×DC/2=△BCD

BDF=四角形BCDF-△BCD(=50-40)=10

△ABF=△ABD-△BDF=△BCD-△BDF(=40-10)=30

AFFD=△ABF:△BDF(=30:10)=3:1

☆式より、

18:X=3:1

よってX=6

である

結論

 一見してわからない、だって俺(私)頭悪いから。で立ち止まっていないだろうか。実は、一部の天才とこればっかりやってるマニアを除いて、これぐらいの問題であっても、頭のなかだけで考えをまとめて暗算で答えを出せる人間はそうそういない。それでも「考え方」のパターンが身についていれば、紙の上で試行錯誤しながら手がかりをつかむことができる。

 今回は算数問題を例に出したが、グループディスカッションなど思考作業は基本的に「課題設定→提案」の形である事業提案なら「目的のために、誰々をターゲットにして、何を提供して、何をリターンで頂くか、そのための課題は……」などと考えを深める。

 人間は数分前に何考えていたかすら完全には思い出せず、どんどん忘れる。紙は板書やスライドメモするためだけの場所ではないし、予定を忘れないようにするためだけのツールではない。問題解決を探る道具として活用できると、考えるのが楽しくなってくると思う。

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