とはいえ、実務をやったことがないから選考できませんとも言えず、
選考と実務は別と考えて、取り組むことにした。まあ、そもそも拒否権などないんだけど。
ちなみに、当社は資本金1億円未満、非上場、社員数500人程度の中小(堅?)企業である。
ほんの半年ほど前までは、僕は転職活動中で、選考される立場だった。
面接したい候補者が見つかれば、上司に書類を見せて、承認されれば上司と営業課長と共に面接する。
限られた時間のなかで50人以上の選考をしていると、自分なりの基準ができてきて、
1人あたり数分で合否判定ができるようになった。
ただ、不合格の場合は、人材紹介会社にあまりに早く伝えると、軽々しいので、数日は温めてから返事をすることにしている。
肝心な選考基準は下記のとおり。
・とにかく体力・忍耐力がありそう
・人当たりが良くて人付き合いが得意そう
選考基準というのはもっと他にいろいろあるんじゃないの?こんなんでいいの?と
でも何度考えてもこの2つに落ち着いてしまう。
だって、採用してすぐ「キツイから」と言って辞められたらまた採用をやり直すことになるし・・・
人当たりが良くて人付き合いが得意じゃないと客先や社内でのやりとりに支障が出るし・・・
そのほうが一緒に働いていて楽しそうだし・・・
趣味に「読書」と書いてあったので「どんな本を読むの?」と聞いたら「自己啓発書」と応えた候補者も不合格。
学歴高いけど気難しそうな候補者も不合格。「前職では休日が少なくてキツイから辞めた」などの苛酷な環境を理由にするのも不合格。
前職の経験をのびのびと書いてあったり、楽しそうに話す候補者は合格。
上司は僕のセンスを見ているのかもしれなかった。だが、大体の場合、意見は一致した。
自分で選考を担当してみたら選考というのは意外とシンプルなんだな、と思った。
採用してみたら違った、となるかもしれないので、今回の選考が正しかったかどうかの検証はこれからだ。
ところで、僕が採用されたときの選考基準で重視していた点を、面接してくれた部長に入社後に聞いたら、
「とにかく精神力が強そうな人」だったらしい・・・管理系でもこれか・・・
この点は「資格たくさん持っている奴って経験上、仕事に集中しないで勉強ばかりしていたり、性格が変なやつが多いんだよね」と言われた。