2014-07-31

健全(=安全)な批判提言

提言

はてながいわゆる粘着増田投稿削除等を発表してからそろそろ1週間。

この間の動静を見る限り、増田批判精神が顕著に損なわれることはなかったようで、まずは安心している。

一方で、はてブユーザーの間では、気に食わない記事に対し、通報をちらつかせて削除を迫るような流れも出来つつあるように思う。

例えば、以下に引用するブコメからは、通報を背景とした削除要求の萌芽を見てとることができよう。

feita

ここに引用されているツイート後も私とよしきさんのやり取りは続いており、記事投稿者が私を貶めるために一部のみを抜粋した恣意的引用であると判断します。投稿者には記事の削除を要求します。

http://b.hatena.ne.jp/feita/20140729#bookmark-210985069

そして残念なことに、一部増田はてなに通知されれば記事が削除される恐れが全くないとは言えない。

そのため、仮に脅迫まがいの削除要求がなされたとしてもこれを完全に無視しさることは心情的に難しいのではないかと思われる。

よって、通報を背景とした削除要求の流れが加速すれば、記事削除等のリスクを抱える増田批判を手控えるという事態に陥る可能性も十分に存する。

それは増田の萎縮や批判精神喪失に他ならない。

現状において増田批判精神が顕著に損なわれてはいないとしても、状況は未だ予断を許さなものと言うべきである

そこで私は、増田諸氏に健全批判をするよう呼びかけたい。

健全批判は正当な言論であるから継続的に行おうが非難される筋合いのものではないし、相手が嫌がろうがやめる必要もない。無論法律やはてな利用規約にも抵触しない。

健全批判とはすなわち安全批判なのである

健全批判とは

健全批判とは、基本的には以下の条件をみたす批判であるあくまでも「基本的には」である。以下に述べるところをふまえたうえで、具体的状況に応じた判断をしていただきたい)。

  1. 真実の(少なくとも真実らしい)事実に基づくものである
  2. 必要もなく個人情報に言及しない
  3. 罵倒人格攻撃でない

第1の点については、むしろ批判内容妥当性との関係問題になるものではないか、と思われるかもしれない(言うまでもなく批判健全性と批判内容妥当性とは別の問題である)。

しかし、例えば事実無根横領容疑を捏造して政治家批判する行為想像してもらえば分かるとおり、虚偽の事実に基づく批判は、場合によっては批判健全性の観点から問題となり得るものである

常に真実事実に基づいて批判することは難しいとしても、健全批判を行おうとする者は可能な限り真実を追求する姿勢を持たねばならない。

第2の点については、多言を要しないだろう。

現代社会においては、ある個人に関する情報をどのように扱うか、ということについて、当該個人の判断がかなり尊重される。

したがって、必要もなく氏名や住所等の個人情報に触れることは、その扱いに関する当該個人の判断を害することとなりかねず、批判健全性が損なわれうるのである

第3の点については、単なるキレイゴトだ、と思われるかもしれない。

しかし、「罵倒人格攻撃をしない」というのは批判健全性を向上させるうえで簡易でしか効果的な方法である

最も重要ポイントは、主語を「人」でなく「論」にすること。この区別に頓着しない方が、増田には比較的多いように思われる。

可能であれば、一般に悪口と分類されるような表現を別の穏当な表現に置き換えるとなお良い。

こうした形式面にわずかに注意を払うだけで、批判健全性は格段に向上する。

具体例を挙げておく。

「君はバカだ」→「君の考え方は浅薄だ」

「君はクズだ」→「君の考え方は不誠実だ」

終わりに

以上、甚だ簡単ではあるが、健全批判有効性とその方法について述べてきた。

本記事が、通報を背景とした記事削除要求に対抗する一助となれば幸いである。

  • http://anond.hatelabo.jp/20140731221059 全面的に同意。 ↓があまり読まれてないようだけど、これミーアキャットの削除依頼のことだよ。 [名誉毀損][匿名ダイアリー]個人に対する批判を含む匿...

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