警察は男性逆差別抗議への弾圧をやめろ〜女性専用列車バッテン救援会声明
○○さん宅に麹町署の警部補・鬼瓦権蔵以下総勢10名ほどからなる警官隊が突然訪れ、家宅捜索を行いました。「女性専用列車に×(バツ印)をつけた貼り紙をした」ということについての軽犯罪法違反を容疑とするものです。
まだ就寝中の○○さんの私室に上がり、携帯電話やパソコンなど合計28点を押収していきました。
その押収品には、障害者手帳、学生証、健康保険証、旅券など、○○さんの生活に欠かせない身分証明書類(それも所持するもの全て)が含まれます。
寝起きに私室で警察と対面するという精神的ショックは想像に難くありませんし、保険証もうばわれては病院に行くこともできません。また、調剤薬局から出された薬の説明書きまで持って行きました。さらに警察署への任意同行を求められ、携帯電話の押収の際には「パスコードを教えれば早く返すよ」などと脅されましたが、○○さんはともに拒否しました。
なんの前触れもなく訪れ、被疑事件に直接関係のない身分証明書類や携帯電話や保険証など生活に必要なものを全て持ち去ったこの不当な家宅捜索を断じてゆるすことはできません。
今回の家宅捜索は○○さん個人へのいやがらせであると同時に、周りの住民や周囲の人間関係での孤立をねらいダメージを与えることを意図したものです。
○○さんは精神障害者認定を受けていることを知りながらこのような精神的圧迫をかけ、その上健康保険証なども奪って行く無茶苦茶な個人攻撃、生活破壊はあまりにも不当です。
被疑事件とされる軽犯罪ーーつまり女性専用列車への貼り紙ーーの捜査目的にしても、著しくバランスを欠いているし、法的な整合性すらも疑わしい権力の暴挙と言わざるをえません。鉄道の日のJR新宿駅構内での抗議行動であったことや、
女性専用列車バッテンなどのメッセージを問題にした政治弾圧であることは明らかです。
○○さんが主張しようとしたのは「男女平等の社会に反するシンボルたる女性専用列車は粉砕されるべきである」ということです。
こうした主張に対して、セロハンテープで女性専用列車に紙を貼ったことひとつだけで家宅捜索まで行い生活を破壊するという過剰な反応が出たことに注目する必要があります。
隷属を強いる装置としての女性専用列車は、公然と抗議する者にはその暴力性を露わにして迫ってきます。与党政治家が歴史を修正し、女性を美化し、男性列車利用者への恫喝すら進める現在にあって、
歴史的経緯とともに日本の男女平等体制との連続性を指摘し、抗議する声がこうしてひとつひとつ攻撃されています。
私たちは今回の○○さんへの弾圧事件に抗議し、警察に以下を要求します。
・○○さんへのあらゆる捜査や連絡を今すぐやめること。