2024-02-13

知り合いが光源氏計画成功させて結婚した話

先日、知り合いAの披露宴に出席した。Aは大学時代同級生で、同じサークル所属していた。

Aは32歳。お相手のBは19歳。13歳差の年の差婚だ。

インターネットで1年前に共通趣味を通じて知り合い…といった感じで馴れ初めが紹介されていたが、一つ大きな嘘がある。

二人が知り合ったのは8年前。そして付き合い始めたのは5年前だ。

二人はあるFPSを通じて出会った。ほぼ毎日ゲームを一緒にやっている中で、次第に親密になっていった。

気づけば二人はフレンドを超えた関係になっていた。

簡単に言えば、Aはロリコンだった。

から結婚すると聞いたときは驚いた。成人したBはもはやストライクゾーン外なのではないか、と。

だがそうではないらしい。Aは別に若い女の子が好きなわけではなかった。むしろ世間一般女性に対する忌避感が強かったそうだ。

から、「婚姻相手青田買い企業で言うところのインターン採用」をしたらしい。

Bの可能性を見込み、市場価値の付かない内から手を付けておく。時間と金を大量に投資し、世間価値観に汚染される前に、自分にとって理想女性へと育て上げる。

どうやらそれは成功したようだ。

披露宴で見たBはとても美しかった。そして話してみると人当たりの良さと聡明さを感じた。

事実、Bは一流の大学に通っている。それも、Aが受験勉強を教えていた賜物かもしれない。

Aの愛情は、サイコパスじみてはいものの本物だ。

Bによれば、Aは大学受験に向けて高校3年間をずっと伴走していたそうだ。

特に受験前の1週間は、長期休暇を取って最後対策に付き合った。

Aは新課程用に独自研究した想定問題を用意し、実際、その内の数学の1問は当たったらしい。

Aは文化資本を外部から注入し、Bの人生を変えてしまった。

俺が言うのもおかしな話だが、きっとそれはBにとっても幸せなことだったと思う。

Aは悪いやつじゃないし、社会的ステータスも同世代に比べれば二回り以上高い。

仮に彼女がAと出会わなかったとしたら、彼女大学に行くことは無かっただろう。

そうして、生まれ育った町で高校卒業と同時に就職し、そこで骨を埋めただろう。

Bにとって、Aは白馬王子様だったに違いない。

ああ、俺は8年間何をしていた?

世代の女とくっついた別れたを繰り返して、無為に過ごしていただけだ。

そうして今は婚活市場に身を投じ、非常識人間精神をすり減らし、デートのために馬鹿にならない金額を出費し、未だに結果は出ていない。

Aは俺みたいになるはずだった。同じ穴のムジナだと勝手に思っていた。でもそうはならなかった。

俺はAが羨ましい。Aの先見の明、度胸、そして狡猾さが羨ましい。

Bはきっと、良い妻にも、母にもなるだろう。その学歴と人当たりの良さがあれば、キャリアを積むのも容易いだろう。

Aは先見の明と長期戦略を以て、あらゆる経済的社会的リスクを背負い、婚活市場で最も価値のある20代の時期すらも犠牲にして、Bの教育に費やした。

Aは「光源氏計画」をこの現代において完成させた。

そうして、賭けたものに見合ったリターンを得た。

Aは大きな賭けに勝った。ただそれだけのことだ。

二人の進む道に幸あらんことを。

  • でも種付けしちゃって大学休学~退学の流れですよね

  • 8年前に流行っていたFPSというとSplatoonかなあ。俺のグループでもOverwatchがきっかけで同じようなことあったわ。 Discordとか閉じたコミュニティでやり取りするから表面化しないだけで、...

  • 現代の婚活の地獄さを見てるとこういう昔ながらの方法の方が一周回って健全に思えてくる

  • いやいや、そのあとが地獄って話だろ?光源氏に喩えるなら

  • 光源氏計画って男の夢だよな

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん