2023-11-29

言い訳

23歳でほぼ天涯孤独っていう人間、どのくらいいるんだろうか。

多ければ多いほどこれが普通で、当たり前ということになる気がする。まぁ間違っても自分だけではないと思うし、それならまあギリギリ普通カウントしてもいいのかな。当たり前ではないだろうけど。

16で母が逝った。悲しむ暇なんてなかった。

母の元同僚の方などに手伝ってもらい、高校も少しだけ休んで、処理をした。

父とは自分が生まれる前に離婚していた。

祖母は生きていたので、祖母書類上の親子になった。馬は合わなかったが、未成年の間に肉親が完全に居なくならなかったという点では非常に感謝している。それに、高校に寮があったのも幸いだった。

しかし合わないものは合わず高校卒業と同時に就職して逃げ出した。

祖母距離感押し付けが苦しくて、せっかくの休暇で消耗するのが嫌だと、実家に関する全部に対して見ないふりをしているうちに祖母がとうとう認知症になった。

地域支援センターみたいな所から連絡が来て、デイサービス支援してくれていると言われた。

会いに行った祖母は酷く痩せていたし認知症の症状はありありと見て取れたが、うまく悲しむことができなかった。少し罪悪感があったのを覚えている。

その時支援センターの人から、連絡の取れる親族自分しかいないからと終身型老人ホームの選定についての話をされた。

まぁ曲がりなりにも就職まで世話になったし、自分がやるべき事だろうと思って仕事の合間を縫って探していた。

同時期に3時間しか眠れなくなり、病休を取る事になった。休みつつも探していかなければ、と遅々としたものながらも自分にできることをやっていたつもりだった。

支援センターの方から連絡があり、今まで音信不通だった叔父唐突に連絡が取れたため叔父が全ての処理を行ったと連絡が来た。

自分叔父の連絡先も知らないし、祖母は恐らく携帯電話を充電していないため、この時自分は明確に「1人になってしまった」と思った。

自分はどこで間違えたのだろうか。

自分もっとしっかりした人間に育っていればこんな背景関係なく、普通に過ごせていたのだろうか。

自分が発達グレーでなければ、もう少し周囲に助けを求めるのが上手かっただろうか。

自分もっと自分のことを好きであれば、何か変わっただろうか。

言い訳と後悔ばかりが募って、また自己嫌悪に入る。

親がいない人なんて他にもいる。

実家がないも同然の人なんて他にもいる。

発達グレーゾーンで苦しんでいる人なんて他にもいる。

自己肯定感が低い人なんて他にもいる。

全部自分だけじゃない。

その人たちだって生きている。

から、現状の自分は全部自分のせいだ。

自分が間違えたから、今の自分がいる。

悲しみや苦しみのキャパティは人それぞれだと言うが、自分は遥かに人より弱いのだと思う。世界で1番心が弱いんじゃないかとさえ思う。だから自分ダメなのだ。こんなになってまで、未だに交友関係の続いている相手が少しでも悲しむから、怒るからという理由死ぬこともできない。

この文章自体言い訳自己保身のために書いているようなものだ。誰にでも訪れる可能性のある苦しみを「でも」「だって」に使いたいだけだ。そうしないと耐えられないくらい弱いから。

どれだけ仲のいい友人だろうと、どれだけ頼れる上司だろうと、結局のところ何の拘束力もない他人だ。本当に困って思い悩んだ時に相談する相手は、今はもう居ない母以外思いつかない。そんな無責任な甘え方をしていいのは、母しか思いつかない。それにしたって母にとっては傍迷惑な話だろうけど。

その割に一丁前に寂しいという気持ちだけあるから笑ってしまう。自分自身のことはもうどうでもよくなったはずなのに、人と話して、遊んで、必死に明るく楽しい自分でいることに執着している。

命が生きたいというから、寂しいと思うから、それだけで生きている。

自分存在が初めからこの世界にはなかったことになってくれたらどんなにいいかと、ずっと思っている。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん