「映画秘宝」が個人にDMを送っているのが話題になった。で、私は「ああ、起こってしまったか...」と思っている。
私としては不思議でもなかったのだが、みなさんはそうでもないので解説をしておく。
私は企業公式SNSアカウントの担当になったことが数回ある。いわゆる「中の人」となったことがある。twitter、Facebook、instagram、後は公式ブログを作成したりとかだ。
「数回」と言ったのは転職を4回ぐらいやったので各社ごとに何故かアカウント担当となった。大企業1社と、社員総勢300名程度の企業2社、あとは50名程度の企業1社だ。
また、担当でなくても、twitterをよく運用する方々の近くにいたりするのでその経験も話せたらと思う。
どのような形があったか?というのが形式として数パターン程度あったので書いておく
これら一つ一つを解説してみる。
これは採用担当に投稿内容や投稿のタイミングなどすべて任されているパターンです。一番問題が起きやすいけれども、個人の裁量として任されているので、自由にやれる。担当によっては慎重派もいたりして、一旦チームの人に投稿内容をチェックしてもらってから投稿することもある。でもそういう人も中には面倒になって、自己裁量で自由にやってしまうことが多い。
一番問題が起こりやすいのが、そもそもネットリテラシーとかSNSをあまりやったことがない50~60代くらいのおじさんや、おそらく想像できるだろうが頭のおかしい人が担当をやると問題が起こる。私の経験で起きた事件として、公式アカウントを私物化し、DMでナンパするという事件があった。しかも、ナンパした人はプロフィール画像が女性で中身男性の人。その人には謝罪し、事なきを得たが、ヒヤリハット事例だった。後々なぜ、そのようなことをしたのかというと、「DMは他の人に公開されない秘密の場所」と思っていたらしい。「スクリーンショットの機能をつかって晒されるよ」と言ったら本人は震えあがっていた。
このように、問題も多いのだが、意外にもこのパターンが多い。なぜなら、SNSなんかに人員を割けるほど余裕がある企業なんてほとんどない。後述するSNSチームを作ってもコストの割にパフォーマンスがあまり出ないことが多く、この手法がよく採用される。また、事前チェックや事後チェックは時間がかかりすぎて、情報に鮮度がないことおおい。そして残念なことに「仕事できない頭おかしいおじさん」をtwitter担当におくなんてざらにある。
SNSチームをつくってやるパターン。レアなパターン。ただコストに見合わない(事がおおい)。部署全体に権限を渡して誰でも投稿できるようにすることもある。ただその場合「みんなで内容確認をする」という決まりで運用するが、だいたい忙しくなって、みんながチェックできない→個人に丸投げパターンに移行もよくある。
ここで社内の風通しが悪いと、社内でOKが出た情報をツイートする→聞いてない社員(上司)が出てくる→社員(上司)がキレる→SNSに投稿しなくなる。みたいなこともよくある。
炎上は防げるが、投稿頻度が遅くなり、公式アカウントをだれも見なくなることがよくある。またチェックという名のスルーになる。
チェックという名のスルーになる。