この作品の登場人物は、いわゆるキティちゃん体型の二頭身キャラクターと通常の人間サイズのキャラクターが混在した世界で暮らしている。サイズの違いは自分の意思で切替可能らしい。
混在とはいうものの二頭身のモブキャラクターのほうが圧倒的多数で、人間形態を見せるのは名前のあるメインキャラクターたちだけ。
なぜメインキャラたちだけは常時人間形態なのかについては劇中で全く説明がない。そしてなぜ演奏シーンの時にだけ二頭身化するのか、細かいことを言えば楽器のサイズすら変化するのはなぜかの説明も無い。(調べて見ると「ミューモンはテンションが上がると人型に変身してしまう」という設定らしいが、演奏時はテンションが下がっているのか?)
圧倒的少数な人間形態キャラを中心に作品が描かれているため気になる点が生まれる。あの世界の道具や家屋が人間サイズを想定して作られている所だ。
二頭身キャラが座るには大きすぎるイスや机。二頭身キャラにとっては高すぎる位置にあるドアノブ。二頭身キャラが使うには大きすぎるスマホ。二頭身キャラじゃ使えないだろうという位置にコイン投入口がある自販機。圧倒的多数に見える二頭身キャラが生活しにくそうな、歪な世界でデザインされている。ユニバーサルデザインの概念は無いんだろうか?わざわざ二頭身キャラが人間形態に合わせて生活しているのか?イスに座る際、いちいちジャンプして飛び乗るのに疑問を持たないのか?
「この世界の人物は大きさを変えられる」という設定ならモブキャラも二頭身を捨てて人間形態で生活すれば?と思うが、モブキャラが人間形態にならない理由については一切説明が無い。
アニメ1期の最終回でずっと二頭身だった事務所社長がいきなり人間形態になっていたので、人間形態になれる・なれないに何か特別な理由があるわけではなさそうだが。普通に考えて二頭身より人間サイズの方が生きていくのに楽だと思う。
一応二頭身キャラに合わせた道具もちゃんとあり、わかりやすい所だと今期始まったアニメ1話では二頭身キャラが乗ることを想定した小さめの車が出ている。そしてその横を人間サイズの車が走るというシーンがあり、錯視かと思うほど違うサイズの車が同じ道を走っていて笑った。
「メインキャラの人間形態の可愛さが作品の売り」「モブキャラの人間形態を描く必要性が皆無」というのはわかる。「細かいことを気にして見る作品じゃないから」と言えばそれまでだけど、見ていて不安になってしょうがない。
話は逸れるが、アニメウマ娘ではウマ娘の耳の位置にスピーカーが当たるサイズの大きな受話器があったり、ウマ娘の尻尾を出すための穴がイスにあったりと、あの世界で「人間」と「ウマ娘」が共存していることを想像させるシーンが細かく描かれていて上手いなぁと思った。モンスター物のアニメで「異種族同士が同じ世界で暮らしている」ことを上手く描けている作品って良いよね。
あと無印の主人公だったシアンは、ゲーム内に異世界召喚されてミディシティに来たって設定だったような。
主要キャラでも二頭身になるやん(なるやん)
ふっ……貴様にはまだ「狂気」を理解するセンスが足りないようだな……
二頭身の生き物なんていないんだよ 興味のない奴はどうしてもそんな風に見えちゃうってだけ