2020-12-31

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今回は番外編というか、前回書こうと思っていた作品感想を二つほど。紙媒体でも連載されているやつばかりなので、このカテゴリで書くには厳密じゃないかなあと避けてたんだけれども、一応WEBでも読むことは可能だし、まーいっかって。そこまでして挙げたいのかって言われると、実のところ個人的にはあまりハマってなかったりする。けれども、自分から一歩離れたところにいる感想書きとしての視点が、「これは評価せざるを得ない」と訴えている感じ。

破壊神マグちゃん

週刊少年ジャンプで連載中のコメディ漫画現在週ジャンコメディ漫画が多めで、個人的には『AGRAVITY BOYS』や『僕とロボコ』とかの方が好きだったりする。でも、私が一歩離れたところから感想書きとして評価するならば、現ジャンでは『破壊神マグちゃん』が最も洗練されていると思ってる。

本作は構成力と各キャラクター役割配置が上手いんだよね。基本的に一話完結型で、長くても前後編で済むんだけれども、各エピソードで出てくるキャラクターにはストーリ上の役割なりギャグ的な見せ場がしっかり与えられている。その上でクドさがなく、すんなり読めるってのは簡単にできることじゃないよ。

キャラクターを持て余してないって言うのかな。当たり前のように見えて、意外と難しいことをやってるように思う。そういう部分って評価されにくいんだよね。現に私もそうなんだけれども、本作はサラっとやってのけてしまうから何だか勿体無い気がしてくる。

スタンドUPスタート

こっちは週刊ヤングジャンプタイトル通り、起業の話。ただ時勢を加味しても、本作を読んで起業しようってなる人はまずいないんじゃないかとは思う。それは本作の出来が悪いからとかじゃなく。起業自体、皆が皆やらなくていいことだから

基本的にやりたくてやるものからこそ、どこかで利己的な理由以外での、個人レベルでの“やりがい”や“情熱”といった概念必要になってくる。そういう“やりがい”や“情熱”といったものを色眼鏡で見ないように臨もうというのが本作のテーマだと思う。その点で誠実な作りだとは思う。

ただ、私は間違いなくそこの前線に立っていないし、立ちたくもない労働嫌いの歯車人間なので。この手の話や、本作でも内包されている、事業に対するある種の“ポジティブさ”はどうにも癪なんだよね。話が進んでいく内に、別のエピソード起業した人が貢献してくるって展開は嫌いじゃないけれども。

最近のだと『素人玄人』っていうエピソードが印象に残ったかな。

倫理に反すれば容易く儲けを出せてしまビジネスからこそ プロ意識必要なんです

パチンコのみに集中しない収益の確保!

……それが それが出来なきゃ!

僕たちもパチンコ依存している事と おんなじじゃないですか

このセリフ個人的にツボだった。現実問題パチンコ以外の事業にも言える事だよなあ、としみじみ思ったから。“アレ”とか“アレ”とか、「パチンコ」の部分を入れ替えただけで適用できる、汎用性のある理屈だなあ、と。

記事への反応 -
  • 最近読んだコミックスの雑感をいくつか。 『パパと巨乳JKとゲーム実況』 ゲーム実況をしているVtuber親子の話。特異だなあと思うのは、本作の焦点って「ゲーム実況」や「Vtuber」では...

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