元増田が「政治には具体的な恩恵がないのに信仰ばかりを求めている」と感じるのは、おそらく現代日本の国政と社会生活を意識してのことだと思うのだけれど、それは日本の行政システムや、インフラや、物流などの消費生活向けのサービスが非常に高度に発展した結果、政治的なイニシアチブを誰がとっても短期的には過不足なく豊かな生活を送れるせいだよ。
一方たとえば、小学校の教室で、派閥Aと派閥Bのどちらが主流か? そして自分がどちらにどの程度の地位で所属するか? っていうのも政治に他ならない。そしてその政治は、任意の参加者がいじめられるかどうかに関係する。つまり、その子にとっては死活問題であり、決断に成功すれば十分な恩恵がある(決断の失敗によって災厄が訪れる)。
比較してみればわかると思うけれど、小学校の教室的な意味での原始的政治は非常に不安定だ。カリスマある先導者が独裁をして、教室の参加者の幼少期をどろどろの真っ暗にすることができる。これは別段無関係な比較ではなくて、国政においてそういう事例ってのは十分にあるわけだ。現に今このリアルタイムで、すぐ隣の独裁国家は国民の餓死すれすれの貧困と引き換えに核ミサイル製造しているわけで。
いま日本の政治が比較的安定していて、現政権与党であろうと野党であろうと、政権を取った瞬間即座に隣国のようにならない(民主党のときですら北朝鮮的な意味での大規模人権侵害はなかった)のは、ただひたすらに先人が工夫して政治的災厄を防ごうと思い、法治システムや官僚制度を整備した結果得られた果実だよ。無為自然の結果できたものではなく、努力の結果だ。
増田は「どの候補者を選んでも変わり映えせず具体的な恩恵がない」と思っているようだけど、それはただ単に巨大な恩恵(安定した治安や水や物流のインフラや物価の安定)を「あって当たり前だから加点要素として無視している」だけだ。救われる救われないの話をすれば、その恩恵は日本においてリアルタイムで全国民を救い続けているし、増田もその救われている一人なわけ。増田のその考えは、救いを受けておきながらやれやれポーズを取るという、システムを成立させた先人やシステムの保守点検にコストを払っている隣人の努力に寄生する政治的フリーライダーの考えだよ。
宗教 宗教で神様信じろよーという話で信仰するわーってなった時に、必要なのは神様の恩恵だと思うんですね。 損得で信仰はおかしいって言う人もいると思うけど、結局の所は恩恵が...
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元は両者がかなりの割合で重なってたんじゃねーかな(適当