あ、自分語りです。
件の監督のツイートを初めて見たとき、つま先から頭上まで悪寒が通り過ぎた。これって、え、そういうことなのか…そうか、、と。
アニメの現場に少しでも関わったことのある人間ならわかるけど、委員会やスポンサーの力は本当にでかい。それは当たり前で、なぜならクリエーターだけでは作品が多くの人に知られないからだ。個人制作のアニメーションなんてマニアックな世界なので、普通にやってたらけもフレみたいな規模にはなりっこない。だから制作者と製作側で何らかのズレがあったら、まあこういうことだってあるんだろう、と冷静に分析しようとしたが、体が受けた悪寒が止まらない。なぜだ。
確かけもフレを知ったのはyuisekiさんだかがつぶやいてた三話くらいのキャプチャー画像で見て知って、「NHKでやってそうなかわいいんだけどケモナー的な性癖をこじらせそうなアニメ」くらいの認識だったんだけど、継続して見て、うーんこれはしっかり作られているなと感心した。現実と二次元それぞれを観察する視点が秀逸で、その両方を比較、吟味して作られている。あとかわいい。11話が放送されてからネット上で色んな展開を妄想したり創作して予想漫画が描かれたり(それもかなり出来が良い)して、めちゃくちゃたくさんの架空の12話が飛び交ったんだけど、それらすべてを払拭するくらいの出来の12話が放送された。
たいしたもんだ、と思った。そしてどうやら二期も作られるらしい。やたらコラボも多いし、ああ楽しみだなあと思っていた。
日々の忙しい生活の中で、けもフレの二期がやがてまた見れるんだという安心しきった気持ちの状態で、件の監督のつぶやきを見てしまった。数ある優秀なアニメの中の一つくらいに思っていたつもりが、想像以上にショックを受けてしまった。
二期、見れないんだ。
当たり前に見れると思っていたものがなくなる、それが本当に、本当にショックだった。
そりゃもう大きなプロジェクトだし、KADOKAWAだって馬鹿じゃないんだろうから、監督と制作チームが居なくなった状態からなんとかそれっぽい二期を作ってそれなりにけもフレっぽいものを作ってそれなりにお金を動かすことはできるだろう。
でもそれは、個人制作のような規模で絶妙に奇跡のような出来のアニメーションを作れたあのけものフレンズとはまったく別の何かであって、私が期待していた二期ではない。
それがただただショックで、辛い。個人の力ではどうしようもない。だって内情のことは関係者以外にはなんにもわからないし、無力なのだから。
たつき監督が実際どのような立ち位置だったのか、イロドリとKADOKAWAの関係だとか、なんにもわからない。あんなに好きな作品だったのに、何も知らない。それが本当に悲しい。
たつき監督とイロドリに一期の続きの二期を作ってもらう、それ以外の希望はない。でもそれは現状、たぶんすごく難しいことなんだろう。それが無理でも、せめて、実際何が起こっていたのか、何が問題でこのようなことになってしまったのか、明らかにしてほしい。今の状態でけものフレンズを応援するのは、心情的に本当に無理です。