地方都市の繁華街のファストフードの店員をやっている。東京で言ったら歌舞伎町とか新宿とかそんなイメージの繁華街。
世俗に疎いもんで、「週末と月曜は仮装したお客さんが多そうだなー」くらいにしか思ってなかった。
日曜と月曜で働いたけど、最近では仮装するのがガチな流れになってるんだね。
増田の高校生のときは、お菓子交換パーティーくらいのノリだったし、
本来の収穫を祝うだの悪霊を化かすだのそういう意味は二の次になってるけど、まあ楽しそうだよね。
アリスだのアラジンだの、魔女やらぷーさんやらドラキュラやら警察官やら、いろいろなお化けが来店してくれて、楽しかったよ。クオリティ高かったよ。
うちのマスコットキャラクターの仮装をした人の接客は、触れずにいたけど内心ニヤニヤしてたよ。
フェイスペイントした血のり付きの制服の女の子が深夜に来たから、「高校生の深夜の店内ご利用はお断りしてるんです」と伝えたら、ニコニコ自動車の免許を見せてくれて、
気まずくならずに年齢確認終えたの初めてだったよ。
で・も・ね。
なんで血糊だとかアザメイクとかそのままで来店するわけえええーーー??????
レジのときもお客さんの顔見てるけど、一瞬レジ打ちなんかで集中した後にお客さんの顔見てぎょっとするよ。
アザもケガの跡もフェイクだとわかってるけど痛そう。
可愛いなーと思って見てたアリスは、近づいて見てみてら血まみれアザメイク。ドッキリかよ。
別に増田はぐろいものが苦手ではない。今年はサンマが豊作だ―って思いながら一匹85円の丸ごとのサンマをさばいたりしてる。
ただ、前述の通り、ハロウィン気分ではないのだ。
仮装した友達の姿見て、このメイクすごーいとか、○○ちゃん似合うーとかそういう気分ではない。
だから、血糊やアザ、怪我のメイクを見ると、見たくもないホラー映画を見せられている気分になる。
わあすごいメイクだなあ、と思うよりも、なんだか気が滅入ってしまう。
仮装だから、ホンモノじゃないから、ただの通行人に見せるのもオッケー!!!ってなんかおかしくない?
加えて、飲食店の店員という使命もある。食品を扱っているから血には敏感だし、
お客さんの怪我の血がカウンター台についたら、お客さんが移動した後に除菌して掃除していたりする。
カウンター台を汚されたら、血糊でも次のお客さんのためにいったん接客の流れを止めて、拭かないといけない。
そりゃ食べるときは脱ぐんだろうけど、防犯上大変よろしくないからお店入った時点で脱いでね。
顔が分からない人を接客するって、思っている以上に怖い。銃とか出てきそうで怖い。
そんなこんなで疲れてバイトを上がった。もうハロウィンに外に出るとかこりごりだ。うんざりした。