なんだか僕のことをパックマンしたブログがあるらしい。女子大生というキーワードが並んでいたが、本当に女子大生が書いたかは不明だ。でも僕の文体をパックマンするくらいなら、僕自身をパックマンしてほしかった。できれば女子大生とマンツーマンでパックマンの良さを朝まで語り合いたい。
だけど僕はクラウドソーシングから感じられる浅さが、どうしても好きになれない。僕のように(何かが)立たない日記を書いているほうが、人の役に立とうとしているブログよりもマシなのではないかと思うことさえある。立たないほうが(人の役に)立つこともあるのだと。
そうは言っても求職中の僕にとって、クラウドソーシングは決して無視できる選択肢というわけでもなかった。雑文系の個人ブログを続けていた経験によって、周囲から一目置かれる存在になれる可能性もゼロではない。クラウドソーシングを本業としてやってみるのはどうだろうか。妻に提案してみたところ「絶対にダメです」と即座に却下された。在宅ワークは妻に対する人権侵害なので、離婚やむなしとのお達し。きっつー。
それでも屋外でクラウドソーシングの仕事をできないこともない。もちろん公園のベンチなどでの作業は困難を極めることは容易に想像できる。夏は日焼けに苦しみ、冬はしもやけに悩む日々。それでも公園ノマド生活に成功したら、イケダハヤト氏のようなある種のカリスマになれるかもしれない。いつかは有料サロンで女子大生たちにブログの書き方を教えるというウハウハな仕事にありつけるだろう。そんな生活しているイケダハヤト氏がうらやましい。四国に移住すれば夢が叶うという噂もあるが、残念ながら僕は妻帯者なので移住は厳しい。
そんなとき、僕はクラウドソーシングよりもアフィリエイターのほうが向いていると知り合いから連絡が届いた。なんでもアフィリエイトの高額案件というのは、人生における困難に関するテーマが多いらしい。そういえば僕はそれなりに人生の場数を踏んできた自信がある。学歴コンプレックス、容姿コンプレックス、低身長、酒好き、女好き、キャバクラ好き、AV好き、非モテ、パワハラ、モラハラ、インポテンツ、バイアグラ、婚活、お見合い、不妊治療、そして40歳を過ぎてからの転職。僕ほど人生をサバイブしてきた男も珍しい。
そうだったのだ。僕の最大のコンテンツは僕自身(の何か)が立たないことにある。ブログの有料化が無理ならば、新しく僕自身(の何か)が立たないことをテーマにしたブログを作ろう。そうすればアフィリエイト御殿を立てることも夢ではない。こんどこそ上司や部下に振り回されず、自分の力だけで立ってみせる。クララだって自分の力で立ったんだ!