憲法の理念について考える過程で、中学生のころいじめられていたことを思い出した。
現在俺は大学生でかなり充実した生活を送っていると自分でも自負しているし、他人からも言われている。
そんな今になってやっと気持ちの整理がついたので、その頃に起こったことを綴りたいと思う。稚拙な文章ではあるがお付き合いいただきたい。
俺は中1の頃部活であることをやらかした。その内容については書かないことにする。
誰も話しかけてくれなくなった。じきにその中から罵倒するやつが出てきた。
大半は俺に関心を寄せまいとした。
そいつらの俺に対する見方は分かっていたから、憎むことはなかった。「うわ、汚い。」
しかし、あー人ってこんなもんなんだーとあの時悟った。
俺を遠くから罵倒した人のことを今でもはっきりと思い出す。あの顔。薄ら笑っていた。
関わったらいじめられる、といったことは憶測ではあるが、大半はあまり考えていなかった。
ただ俺は軽蔑の対象であり、関わろうという気にもならない、といったところだろう。
事件直後、俺のことを助けてくれると宣言した人がいたと顧問が言っていたので期待していた。
でもなかった。話しかけられたことは、一度もなかった。
俺が一人でいて、かつ誰にも見つかることがないタイミングなんていくらでもあったのに。
事件があって間もないころ、帰り道であいつを見かけた。
俺はあいつに気にしないほうがいいのかなあ、と明るくいつも通りに言った。
あいつはいつも通りの口調で笑いながら、自分の置かれている状況は気にしろよ、と言って俺を後にして前を歩いていた部活の集団に向かって走っていった。
親友だと思っていたあいつにこんなことを言われた。あいつなら大丈夫だと思っていたのに。こんなものなのか。
一緒に野球していたじゃないか。一緒に何回も遊んだじゃないか。馬鹿なこともしたじゃないか。
人間不信に俺は陥った。
その集団の中で話しかけてくれた同級生は一人だけだった。
中学で知り合ってあまり親しくない子だった。
練習場所の水抜きをしていたとき、明るい声で話しかけてくれた。たぶん挨拶だった。
また話しかけてくれてたのは事情を知らないクラスの人たちだった。
いや、噂で知っていたのかもしれない。でもそいつらは気にしていなかった。
よくそいつらと中学の中庭で鬼ごっこをした。楽しかった。その中で一瞬だけ自分の状況を忘れることができた。
しかし俺はある意識を常に持っていた。その意識に縛られていた。「俺は屑だ。」
中1なのにもう先のことを考えていた。
中学校でのことはもう諦めていた。罵倒され続けよう。耐えよう。俺が悪いんだから。
俺は自分のことを価値のない人間だと思い、死ぬことをいつも考えていた。偶然の事故とかで死にたかった。
ただ死にたいと思うことに理不尽さを感じることはなかった。生きている価値はないと思っていたから。
家が俺のただひとつの居場所だった。事情の知らない家族との他愛のないおしゃべり。十分だった。
部活が終わった皆がいない帰り道でやっと安心できた。そして明日のことを思いすぐに憂鬱になった。
俺はベッドの中で人知れず涙を流した。部屋の空間に背を向け壁に向かって。
意図的に自分の状況を考えて悲しい感情に浸り、流したこともあった。
なんで不登校にならなかったのかは分からない。部活も休まず行っていた。
自分は強い、と思っていたわけでもない。なぜいっていたのだろう。今でも分からない。何かに突き動かされていた。
申し訳なさそうな顔をするために。
実際申し訳なかった。こんな屑が存在していてごめんなさいって。
ある日顧問から一年生は理科室にくるように、と招集がかかった。
俺は一番後ろに座った。そして顧問はどんな話をするのだろうとぼーっと考えていた。
顧問は俺へのいじめをやめよう、とみんなに静かに言い聞かせて会合は終わった。そんなに長くはなかった。
もう俺には触れないでくれ。こんなので改善されるわけないだろう。
なぜ反対側に行かなかったのだろう。そうすればまだ安心できる学校での居場所である自分のクラスに戻れたのに。
淡い期待があったのかもしれない。
練習場所の脇に皆が円になって立っていた。
皆からごめんって次々に言われた。
謝罪の言葉を聞いた俺はそばの壁に腕を当て顔をうずめて泣いた。声を上げて泣いた。
居場所が元に戻るかもしれない。
今だけなんじゃないだろうか。いや、きっとそうだろう。今までそうだったのだから。
その招集後初めての部活。
帰りに部活の皆と一緒に帰ることになった。
今はそうした理由が分かる。俺が笑う顔を見せることなんておこがましいと思っていたからそうしたんだ。
それから俺へのいじめはなくなり、皆とぎこちないながらも仲良くやることができた。
時間は進んで中3のころ、いじめられていたやつが腕で顔を隠して笑うのを見た。
心に何かが刺さった。
しかし俺もそいつのことをみんなと一緒に影でいじめ、関わらないようにしていた。
こいつを庇ったらまたいじめられる。もうそんなことは絶対に嫌だ。
こういった経験をしてよかったと今は思う。
ただこんな思いは誰にもさせたくない。
俺が日本を変えよう。俺が行動しよう。
追記1: 感情が高ぶっていたために文章の論理関係がめちゃくちゃな部分がありましたので訂正しました。ツイートしてくれた方などありがとうございます。
追記2: >migurinさん やらかした内容について書かなかったところについて言及されていると思うのですが、全体の文章から伝わるようにしたつもりです。それ以外のところでしたらお答えします。
人間が集団になると誰かが攻撃されるんだよね 安易安直ではあるけどスケープゴートがいれば安定するからね ところで憲法の理念といじめの繋がりについて聞かせてくれないかい
http://anond.hatelabo.jp/20110417200025 本当に考え始めたばかりなので、内容がないのは許してください。 今憲法で定められている自由を保ちつつ、全国民が国民全体の利益を重視する、といった...
あなたの為だからー
http://anond.hatelabo.jp/20110417202235 憲法を学習するといいよ。