2011-04-17

いじめられていた頃を思い出した

憲法理念について考える過程で、中学生のころいじめられていたことを思い出した

現在俺は大学生でかなり充実した生活を送っていると自分でも自負しているし、他人からも言われている。

そんな今になってやっと気持ちの整理がついたので、その頃に起こったことを綴りたいと思う。稚拙な文章ではあるがお付き合いいただきたい



俺は中1の頃部活であることをやらかした。その内容については書かないことにする。


その後仲良くしていた友達全員が急に態度を変えた。

誰も話しかけてくれなくなった。じきにその中から罵倒するやつが出てきた。

大半は俺に関心を寄せまいとした

そいつらの俺に対する見方は分かっていたから、憎むことはなかった。「うわ、汚い。」

自分そいつらの立場ならそう思っただろう。

しかし、あー人ってこんなもんなんだーとあの時悟った。


俺を遠くから罵倒した人のことを今でもはっきりと思い出す。あの顔。薄ら笑っていた。

そんな時そいつらに背を向けて俺はただ窓から外を眺めていた。


関わったらいじめられる、といったことは憶測ではあるが、大半はあまり考えていなかった。

ただ俺は軽蔑の対象であり、関わろうという気にもならない、といったところだろう。


事件直後、俺のことを助けてくれると宣言した人がいたと顧問が言っていたので期待していた。

でもなかった。話しかけられたことは、一度もなかった。

俺が一人でいて、かつ誰にも見つかることがないタイミングなんていくらでもあったのに。


事件があって間もないころ、帰り道であいつを見かけた。

俺はあいつに気にしないほうがいいのかなあ、と明るくいつも通りに言った。

あいはいつも通りの口調で笑いながら、自分の置かれている状況は気にしろよ、と言って俺を後にして前を歩いていた部活の集団に向かって走っていった。

親友だと思っていたあいつにこんなことを言われた。あいつなら大丈夫だと思っていたのに。こんなものなのか。

一緒に野球していたじゃないか。一緒に何回も遊んだじゃないか馬鹿なこともしたじゃないか

人間不信に俺は陥った。


その集団の中で話しかけてくれた同級生は一人だけだった。

中学で知り合ってあまり親しくない子だった。

練習場所の水抜きをしていたとき、明るい声で話しかけてくれた。たぶん挨拶だった。

あの時すごくうれしかった。本当にうれしかった。

こんな屑に話しかけてくれてありがとう、と心から思った。


また話しかけてくれてたのは事情を知らないクラスの人たちだった。

いや、噂で知っていたのかもしれない。でもそいつらは気にしていなかった。

くそいつらと中学中庭で鬼ごっこをした。楽しかった。その中で一瞬だけ自分の状況を忘れることができた。

しかし俺はある意識を常に持っていた。その意識に縛られていた。「俺は屑だ。」


一番賢い学校にいってみんなから離れようと決心した

中1なのにもう先のことを考えていた。

中学校でのことはもう諦めていた。罵倒され続けよう。耐えよう。俺が悪いんだから


俺は自分のことを価値のない人間だと思い、死ぬことをいつも考えていた。偶然の事故とかで死にたかった。

ぬことは理由をつけて避けていた。死ぬのは怖かったから。

ただ死にたいと思うことに理不尽さを感じることはなかった。生きている価値はないと思っていたから。


家が俺のただひとつの居場所だった。事情の知らない家族との他愛のないおしゃべり。十分だった。

部活が終わった皆がいない帰り道でやっと安心できた。そして明日のことを思いすぐに憂鬱になった。


俺はベッドの中で人知れず涙を流した。部屋の空間に背を向け壁に向かって。

意図的に自分の状況を考えて悲しい感情に浸り、流したこともあった。

カタルシス本能的に感じたかったのかもしれない。


しか学校毎日通っていた。

なんで不登校にならなかったのかは分からない。部活も休まず行っていた。

自分は強い、と思っていたわけでもない。なぜいっていたのだろう。今でも分からない。何かに突き動かされていた。


たいつも自分眉毛をできるだけ垂れ下げるようにしていた。

申し訳なさそうな顔をするために。

実際申し訳なかった。こんな屑が存在していてごめんなさいって。



ある日顧問から一年生は理科室にくるように、と招集がかかった。

俺は一番後ろに座った。そして顧問はどんな話をするのだろうとぼーっと考えていた。

顧問は俺へのいじめをやめよう、とみんなに静かに言い聞かせて会合は終わった。そんなに長くはなかった。

顧問が喋っている間、俺はありがた迷惑だ、と思っていた。

もう俺には触れないでくれ。こんなので改善されるわけないだろう。


俺は教室最後に出て、皆が向かった練習場所のほうへ行った。

なぜ反対側に行かなかったのだろう。そうすればまだ安心できる学校での居場所である自分クラスに戻れたのに。

淡い期待があったのかもしれない。


練習場所の脇に皆が円になって立っていた。

からごめんって次々に言われた。

謝罪の言葉を聞いた俺はそばの壁に腕を当て顔をうずめて泣いた。声を上げて泣いた。

場所が元に戻るかもしれない。


しかし懐疑心はまだまだ残っていた。

今だけなんじゃないだろうか。いや、きっとそうだろう。今までそうだったのだから


その招集後初めての部活

帰りに部活の皆と一緒に帰ることになった。

誰かが面白いことをいったとき、俺は腕で顔を隠して笑った。

なぜそうしたのかその時は分からなかった。

今はそうした理由が分かる。俺が笑う顔を見せることなんておこがましいと思っていたからそうしたんだ。

そこまで自分は屑である内面化されていた。たった半年で。

それから俺へのいじめはなくなり、皆とぎこちないながらも仲良くやることができた。



時間は進んで中3のころ、いじめられていたやつが腕で顔を隠して笑うのを見た。

心に何かが刺さった。

しかし俺もそいつのことをみんなと一緒に影でいじめ、関わらないようにしていた。

こいつを庇ったらまたいじめられる。もうそんなことは絶対に嫌だ。


人をこんな風にした原因はなんだ?

教育環境だ。

あれから何も変わっちゃいない。


こういった経験をしてよかったと今は思う。

ただこんな思いは誰にもさせたくない。

俺が日本を変えよう。俺が行動しよう。


追記1: 感情が高ぶっていたために文章の論理関係がめちゃくちゃな部分がありましたので訂正しましたツイートしてくれた方などありがとうございます

追記2: >migurinさん やらかした内容について書かなかったところについて言及されていると思うのですが、全体の文章から伝わるようにしたつもりです。それ以外のところでしたらお答えします。

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