これは16-18年くらいまえに起こった実際の出来事、でなくフィクションです。
この営業部では、体育会系マッチョカルチャーが隆盛を誇っており、男性であること、ゴルフができること(できなくても練習を始めること)、週三回以上の飲み会に参加しないと人権がない状態だった。
正社員の男女比率は、男性100、女性0で、全て男性。派遣の事務を担当する女性が2名程度いる程度。
そこに入社してきたのは、営業支援の派遣社員の女性Aさん(既婚20代後半)。
自分の意見をはっきり言う、仕事もしっかりやる、そして正社員登用を狙い頑張って成果を出そうという意欲が強くあった。
男性の営業は、そのAさんが派遣社員のうちは、「事務の女の子」扱いでやさしくしていた。
しかし、3年後にAさんが正社員になったとたん、「女性がマッチョ村の正会員となった」ことが嫌だったのか、手のひらを返していじめを始めた。
(いじめの内容)
Aさんはそんな毎日に疲れ果て、せめてもの癒しとして、オフィスの自分のデスクに、小さな熱帯魚が入った小さな水槽セットを置いた。
小さく可愛らしく泳ぐ熱帯魚を見るたび、「今日も頑張ろう」「敵ばかりではないだろうから、なんとか切り抜けよう」と思えた。
とある朝、Aさんが異変に気が付いた。デスク上の水槽の魚が全て死んでいるのだ。
その状況を遠くから見ていた他部署のCさんの話では、Aさんと同じ部署の酔っぱらった営業Bが、部署のみをした後にオフィスに戻ってきて、Aさんの机の上にある水槽をわざとぶんぶんと何度も振り、魚を死なせてしまったらしい。
そして営業Bだけでなく、一緒に飲んでいた他の営業たちも「もっとやれ」と笑いながら一緒に水槽を振ったようだ。
Cさんは「私が言ったとは言わないで。私もいじめの対象になりたくないので。ごめんね」と申し訳なさそうだった。
Aさんは怒り、証言とともに上長に報告、そして営業Bはいったん謝罪するも、その後上司も味方につけ、謝罪自体なかったことに。
現在Linkedinを見ると、これらに加担した男性営業たちは「私は有能です」とでもいわんばかりの顔写真と経歴をひっさげて、転職先で元気に営業マネージャーをしている。
これ、書いたのAさんだろ。
いや、熱帯魚の怨霊だろ