2023-03-09

少なくとも「H3ロケットに対しての日本人の態度」に心理的安全性はなかった

共同通信によって流れが歪んだのではなく、元々日本国民の多くが「自分の狭量さこそがロケット発展を妨げている」という自覚がないことが問題

心理的安全性とは何か。

シンプルに言えば「人間相手取って犯人探しをしないこと」だ。

さて、今回のロケット打ち上げにおいて日本人は何をしているだろうか?

大雑把に

だいち3号を載せる判断をした「人間」を責めている

ロケット開発の技術を失わせるような経営判断をした「人間」を責めている

技術開発への援助をケチ政治的判断をした「人間」を責めている

・中止になったロケットの再発射の大幅延期を決断しなかった「人間」を責めている

ロケット製造において十二分な技術力を発揮できなかった「人間」を責めている

シークエンス故障について原因を突き止めきれなかった「人間」を責めている

ロケット開発という不安定事業税金を投入した「人間」を責めている

といった所か?

全く見事に「人間を責めている人間」だらけじゃないか

誰もがそれぞれに「犯人になる人間を探している」んだから心理的安全性なんてあったもんじゃない。

こうなるとどうなると思う?

自分犯人にされたくないから皆が口を噤んだり自分に都合のいい事だけを喋るようになる。

そんなのは嘘発見器にでもかけて真犯人を探せば良いんだと思うだろう?

でもそうじゃない。

それだと上手くいかないんだ。

結局それをやると失敗の本当の原因を突き止めることもできないし、次の機会に事前に失敗を回避できる機会も減るんだ。

たとえば次のロケット開発中に「この設計では上手くいきません」と誰かが発言したとする。

それが本当にまずいことだったとして、心理的安全性が失われた空間ではその意見黙殺される。

何故ならそこで修正を行えば、その担当者は「再設計を行わせて事業を遅延させた人間」として記録が残り、後になにかがあった時に「そもそもコイツのせいですよ」と吊るし上げられてしまうからだ。

更に実際にはこういった発言自体そもそも起こらない。

何故ならそうやって「未来の失敗の可能性を先取って指摘した人間」もまた、「事業を遅延させた人間」として記録され、なにかあったときには魔女狩りリストに真っ先に組み込まれからだ。

そしてそれは成功したときにさえ「何もしなくても成功したことに余計な手間をかけさせた疑いのある人間」となってしまう。

心理的安全性が低い状態ではあらゆることが「絶対に失敗が出来ないこと」になり、それは結局「失敗を絶対に認めない仕事」になる。

失敗を認めても破滅が待っているのだから、失敗を認めず追求を逃げ切れる可能性に賭けるしかない。

そんな状態PDCAガンガン回すようなことが、ロケットの開発ができるだろうか?

なにか不幸なことがあった時、人間はすぐに犯人を探したがる。

何故ならそれをやると人間安心するからだ。

誰かが明白に犯人でないというのは、誰にでも責任があった状態ニアリーイコールだ。

そのストレスに耐えられないから、誰かを犯人に仕立て上げるのだ。

全ての罪を擦り付ける生贄を探し、生贄が捧げられたのでもう大丈夫だと思い込む。

なんともスピリチュアルカルティックな話だが、人間は放っておくとすぐにこれをやる。

から学ぶ必要がある。

「とっさの犯人探しをやらないという不自然」を学習した状態が「心理的安全性が確保された状態である

そして、日本人はそれをきちんと学習できていない。

今回のH3ロケット打ち上げ、その失敗にあえて「犯人」を仕立て上げるのならば、それは「日本人全体の心理的安全性の低さ」にこそあったのではないか

「本当の失敗」とは、この状態を繰り返すことだが、果たして日本は失敗せずにいられるのだろうか?

誰か力があって賢くていい感じにやってくれる人が日本を導いてくれ

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