またツイッターランドで「無痛分娩に反対する無理解で時代遅れな親」みたいなのがバズってたので、
無痛分娩オプションは10万円ほどかかるが、夫は無痛の方がいいんじゃない?という感じで、
病院を探す時点で無痛ありのところを条件に入れていた。
自然に陣痛は始まったものの予定日から1週間オーバー、胎児の体重3000gオーバーということで、
初産な上に小柄な自分にはかなりハードルが高そうでビビっていた。
産婦人科の助産師さん(女性)に相談すると、「子宮口もかなり開いているし、薬に頼らなくても産めるよ」と言われてかなり反対された。
どんどん大きくなってくる陣痛に不安と恐怖が大きくなってきて、悩んだ末無痛にすることを決断。
ドスン!と車にぶつかられたぐらいの衝撃。
そこからお産になるんだけど、麻酔のせいで確かに痛みは鈍くなってるものの、
いきんでくださいと言われても力が入らない。一生懸命いきんではみるんだけど、
いっこうに出てくる気配がないまま数時間が経過し、体力を消耗しきってしまった。
先生が直々に吸引分娩を行うも出て来ず、最終的には大柄な先生がお腹の上に乗っかり、
全力で押し出すという力技で命からがらひねり出した。
産めた時は幸せホルモンが大量に分泌されて多幸感に包まれたけど、
会陰も切開して大量に出血して、夫によると唇が真っ青で死相が出ていたそう。
これから無痛を選択する人にアドバイスするとしたら、しっかり食べて体力を蓄えておくこと。
いきみ方のイメージを(臨月になる前に)ある程度持っておいた方がいいかも。
麻酔してからいきなりいきんでくださいと言われてもどこに力を入れればいいのかのかわからない。
とにかくいきむという重要な行為に対して麻酔でハンデを背負うことになるので、
私みたいに筋力がない人は大変かもということは覚えておいてほしい。
あとは赤ちゃん自身が自力で出てこようとするかどうかという要素もあるので、安産になるかどうかは運次第かなあ。
会陰切開した後を縫い合わせた傷に触れるのが怖くて、産後半年はセックスもできなかった。
この出産経験がかなりトラウマになって二人目を産むのも怖かったんだけど、
数年後通常分娩を選択したら拍子抜けするほど安産だった。分娩台に乗って30分以内にスルッと出てきた感じ。
赤ちゃんの大きさが小さかったのもあると思うし、一人目の経験でいきみ方を体が覚えていたのかも。
もちろん痛いのは痛かったけどね。
どちらにせよ出産後の多幸感というのは、他ではちょっと味わえないな。
これに味を占めてそのまた数年後また産むことになるんだけど、長い妊婦生活と痛みや苦しみを
乗り越えて産んだあとはどんな方法であれ、とっても感動的。
変な話だけど本当に感動するってこういうことなんだな、って思う。
通常分娩での難産を経験してないので、自分の経験だけで無痛より通常の方がいいというつもりはないけれど、
無痛ならではのデメリットは、比較的安産だった時の痛みというデメリットを上回ることもあるので、
通常より無痛の方が無条件でおすすめということはないとだけは言っておきたい。