細かいアドバイスとか相手とのすり合わせは手練れの正社員がやるから、自分は最初の希望調査を担当していた。
女の客は大体自分と同年代か少し上くらいの年齢、高収入の男性を希望する。この場合の”高収入”は本人(女)よりかけ離れて高いことはほぼない。年収200万の女が年収1000万以上の男紹介して!とはめったに言ってこない。全くないこともないが。
男の客は自分より年下、結婚歴なしの女性を希望する。いや、間違えた。”自分よりはるかに年齢が下の女性”を希望する。30代はもちろん、40代50代60代のおっさんもみんな口をそろえて「20代の女」を希望するのだ。
いや、いい、わかった、希望は希望だ、言うだけ自由。それが叶うかどうかは別として。夢はデカい方がいいよな。分かる分かる。
でも、「本気で選ばれると思ってんのか?」とずっと不思議だった。だって、20代の女の子が自分の父親ほどの男相手を選ぶか?って。自分だったら絶対選ばない。
で、数をこなしているうちに自分の勘違いに気が付いた。おっさんたちは、「選ばれる」と思い込んでるのではなくて、「自分が選ぶ側」だと信じて疑っていない。いくつになっても。
例えば年齢はいってるけどかなり高給取りだとか、老後も安定した地位があるとか、地元の名士だとかなにか少しでも他とは違う長所のあるおっさんだったら60代だって望めば叶うかもしれない。女の方も何を目的に結婚しようとしているかなんて人によるから。金さえあればそれで、という女も、安定した職業だけを望む女も、もっと言えば「出張ばかりで帰って来ないような男がいい」という女もいる。結婚の形はひとそれぞれ。
けど、平均年収以下の不潔50代おっさんが、どうして20代の女を紹介しろなどと図々しいことが言えるのかさっぱり分からん。これはやっぱり、自分を「選ぶ人間」だと思い込んでるからだ。
もし客観視できるのであれば早々に自分の立場と相応の環境を自覚し、少なくとも「20代女を嫁にする」などという恥知らずな理想を堂々と掲げたりはしないだろう。
中には恥ずかし気に、「こんなおっさん見向きもされないの分かってるけど、もしいたらでいいから…」と謙虚なのか無謀なのかわからない志をもって希望を出してくるおっさんもいる。そういうおっさんはたいてい中身がまともなので、20代とは言わずともそこそこの年齢のそこそこ素敵な女とそこそこ早めに結ばれる。少なくとも無自覚不潔おっさんのように何度も女性側から断られるなんてことはない。
無自覚不潔おっさんの共通点として、「若い女を希望する割に若い女を見下している」ということがある。
これはたびたびクレームが入り所長の頭を悩ませていたことのひとつでもあるけれど、面会(お見合い)の際にしょっぱなから「説教」をかますおっさんが多すぎる。
「女が結婚相談所なんて」とか「育ちが知れる」とか「自分で動かないと」とか散々、最後にはお決まりの「私の時代は~」。
ねえ、結婚したくて来てるんだよね?若い女いびって楽しみたくてきてるの?当たり前だけど、こんな見合いが上手くいくわけもなく。
女に断られた直後はずーっと断ってきた女を罵る罵る。何様のつもりだとか吠えたあとでやっぱりお決まりの、「こっちから願い下げだ」。いやほんと、何しに来てんの?
結婚しにだろ
まあ身の程を知れってのはわかるけど、恋活婚活に関しての女の人の受け身の姿勢ってなんなんだろうねとは思うよ
受け身かなぁ? むしろ見合いが白紙になった直後でも「次の人紹介してください!」ってガツガツくるのは男より女の方が多いよ
身の程知らずの要求するやつ集まれー!ってやってるんだから、そらそういうオッサンが集まるよ。 で、お前のようなバイトに負担押し付けて、経営側が飯食うわけだ。
えーんおっさん処理係だったのかよ
女はいつも面接官
男は?
男はいつも待たせるだけで
女はいつも 待ちくたびれて
追記:その中でまともそうで最高級なのが、今の夫です。
身の程知らずのおっさんがいつまでも会員で居てくれるおかげでおまんま食えてるんだから文句言わない