2021-07-26

[]自転車ロードレース中継の評判がなかなかよかった件

五輪ロードレース面白かったですね! 私はサイクル仲間とチャットでワイワイやりながらネット中継をスタートからゴールまで完走しましたが、グランツールさながらの中継クオリティに驚きました。

 

ひとつは、カメラワークスイッチワークのリズム感や手際の良さですね。

ロードレース中継でカメラが狙う対象には色々なものがあります。先頭集団、メイン集団、追走集団、それぞれの集団の中の個人アタックした選手、千切れて落ちた選手トラブルで止まった選手空撮映像、沿道の観衆(なぜいるんだ)、それぞれの望遠、アップ、などなどです。

これらがきちんと取りこぼしなく拾われ、時宜を得たタイミングスイッチングされていて、グランツールを見慣れているファン安心して見ていられる実にプロフェッショナルな中継になっていたことに正直驚きを隠せませんでした。本場のロードレース中継を実によく勉強しているなと。

 

これは完全に私の憶測なんですけど、もしかしたらヨーロッパロードレース中継を手掛けているような本場の中継スタッフを連れてきてるんじゃないかな、という印象を持ちました。

それを思わせるシチュエーションはたびたびありました。

 

たとえば、ゲラント・トーマス(TDF総合優勝経験もある有力選手通称G)が落車した時。

その場にはGに付き添うアシストや落車に巻き込まれた別チームの選手もいたのですが、カメラ最初からGだけをしっかりと映し続けていました。これはカメラマン自身がGを見分け、かつGが重要選手であることをきちんと把握していないとできないことのように思います玄人です。

 

また、たとえば、選手補給を受け取る時。

選手はチームカーから補給ボトル糧食)を手渡しされる際に、監督の手をしっかり握ってチームカーに少し押してもらう(チャッカリ脚を休ませる)ということをよくやります。実はこれは違反行為なのですが、あまりあけすけにやらない限りはとやかく言われません。でも行為としてはグレーなので、カメラマンやスイッチャーはこういったシーンをあまり克明に映さないように、素早く別のシーンにスイッチするなどして配慮します。この配慮もソツなく行われていました。

 

また、アシスト選手が後方から集団に戻る時。

アシスト選手集団後方に随行しているチームカーまで降りていって補給を受け取り、また集団に戻って仲間に配るという仕事します。また今回のように無線のないレースでは伝令も重要な役目になってきます。で、集団に戻るとき数珠つなぎになっている車両たちを風よけに利用しながら階段を登るように上がっていくのですが、これもグレー行為です。こうしたシーンも、中継で映し出されることはほとんどありませんでした。配慮がきいています

 

これだけ手慣れた中継ができるノウハウを持った映像チームが日本国内にあるとはちょっと思えないんですよね。日本ではサイクルロードレースマイナースポーツで、きちんと中継されるレースほとんどありませんからノウハウなんか誰ももってないはずなんです。なのでヨーロッパから連れてきたんじゃないかと。

 

ちなみに、表彰式が終わってからもしばらくカメラは回っていてストリーミングも続いていたので何となくそのまま見ていたのですが、外人さんたちが数名出てきて撤収前の翌日の映像・音声チェックを始めていました。やっぱり日本スタッフじゃないですね。

  • 日本の民放があんなクオリティの中継映像出来るわけがない(そもそもノウハウがない リオの時と同じベルギーの制作会社じゃなかったかな? だから生中継は英語実況しかなかったや...

    • ロンド撮っているベルギーチームって報道あったよ。 飛行機はフランスから、先頭集団の前の車&カメラはスペインから来ている。 バイクの運転手も外国のスペシャリストがきてた。 ...

      • これ見せられたらもう「お金かけすぎ」なんて文句も引っ込むよねえ。少なくとも自分は引っ込む。

    • まじかー やっぱなー

記事への反応(ブックマークコメント)

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