一つの理想や人物に燃え上がって、どんどん没頭してそれと一体化して依存したいという気持ちがある。
理想とか恋とか友情とかを失くす前に、全てを持ったまま死ぬのを理想としている。
誰にもその気持ちを汚されないまま尊く終わりたい。
そもそも希死念慮がある。強くなったり弱くなったりするが、希死念慮と人生を共にしてきた。
全員で一緒に死ねたら誰も悲しまないし、誰もこれ以上悲しみを重ねないのに、と小さい頃からずっと思っていた。
それらを深く考えないようにし、しんどい時は酒で曖昧になり、うまく交わしながらなんとか生き延びていた。梅田のカラオケで大声を出し、大人数でドンチャン騒ぎをしている間はそんなことを考えなかった。
8時から8時まで猛烈に働くことで、何かを考える隙を自分に与えなかった。
しかし、半年くらい前に上であげた感情を全て共有する人間と出会ってしまった。最初は壊れた脳味噌を抱えながらもなんとか辛い人生を生き抜く同志だった。時が進むにつれてお互いの絆がどんどん深まる。何人かで遊ぶ関係だったが、いつしか2人で遊ぶようになり、お互いの家を行き来する仲になり。
どんどん2人だけの世界が大きくなっていく。どんどんお互いの存在が大きくなり、お互いのことを考える時間が増えていく。
でも。だけど。
のめり込めばのめり込むほど、他のことがどうでも良くなっていって、お互いにお互いを思う気持ちを神聖視してしまって、それ以外の全てを取るに足らないものだと思ってしまう。そして実際に色々な人間関係や仕事が疎かになっていく。
他のものは失う一方だ。
でもこの関係には全てがある。今までバランスを保ってきたものは全て崩壊して、自分にはこの関係が全てになってしまった。
心中したい。
この人と一緒に、お互いがこの世の全てであるまま人生を終わらしたい。
いつかこの人の気持ちが離れてしまう前に。いつか自分の気持ちが離れてしまう前に。尊い関係のまま。全てを捧げたまま。お互いのために。死にたい。自分を終了したい。
お互いそういう気持ちを吐露し合い、涙をぼろぼろと流しながら、でもダメだよね、まだ耐えれるよねって言葉に出して確かめ合う。いつか耐えれなくなると確信しているから、あえて反対のことを口にしてその確信を必死に打ち消そうとする。
出会ってはいけなかった。こんな考えの欠陥人間が2人出会ったらこうなることは決まっていたじゃないか。2人が大阪に住んでいなかったら。違う国に生まれ育っていたら。寿命まで2人は生きれたんじゃないだろうか。
でも、抗えない。この関係がすごく気持ちいい。脳細胞を相手への気持ちと嫉妬とに全て使い果たす快感から逃れられない。薬中とかギャンブル中毒とかと一緒なんだと思う。自分は破滅とメリバの中毒なんだ。
耐える。いつまで耐えれるかわからないけれど。死なない。いや、死ぬとわかってるから死なないと断言せざるを得ない。
あんな奴から離れてしまえば元の生活に戻れる。でもそんなの無理だ。
殺される。願望に殺される。私は悪くない。彼も悪くない。この願望が悪い。このままだと感情に肉体が殺されてしまう。
でも。
だけど。
いつか、きっといつか、そう遠くないうちに、快感に身を委ねる。
メリバってなに? ユニバみたいなもん?
メリバの定義がわからん バッドエンドとハッピーエンドの人に分かれるってことか
本人等はハッピーだが周りから見たらバッドな状態