2020-09-10

ここはど田舎の村で、周辺市町村では感染者もいくらか出てはいるが、まだ村内での事例は無い。

そんな中、都会から数年前に移住してきた女性がこのコロナ禍を受け、俄然色めき立った。

田舎行政担当者知識危機感も足りない無能揃いなので、私が皆を啓蒙し、村を救わなくてはならない、と。

しか彼女は熱意こそあれ、

・新型コロナに関する知識は全てネット経由。PCR推進派で理想世田谷区

自分知識と相容れない情報無視冷笑

感染症や感染管理専門家では無いが、専門家にはない独自のもののとらえ方ができると信じている。

・それら知識根拠に、行政対応の遅さや不十分さを指弾する。

といった塩梅で、残念ながら広範な支持は得られていない。普通に考えれば、都会から来ただけで何の専門性も無い人が

薄い知識をもとに何かを訴えた所で、そりゃ誰も耳を貸す訳がないのは当然なのだが、彼女はそうは思わない。

村民行政も蒙昧な田舎者かつ排他的なので私の悪口や噂話ばかり。折角のすばらしい意見を受け入れようとしない」

そんな彼女SNS上での記述はいくつかの特徴がある。

・一文が長く、主述関係が明快でない。

句読点位置おかしい。

・誤字脱字を気にしない。

地の文引用文の区別曖昧

・「感謝「運命」自分らしさ」といった情緒的な言葉が多い。

これらはいわゆる「トンデモさん」にありがちな傾向と同じだ。

そして多くのトンデモさんがそうであるように、彼女聖戦を諦めない。

田舎の人って、限られた範囲での人間関係を生きているから、都会の人から見ると「コミュニケーション能力経験値が低い」

と思われがちだ。しかし実際のところは「限られた人間たちと利害を調整しつつ、長年にわたって共存しなくてはならない」訳で、

水面下での攻防も含め、相手の腹を探ったり角の立たないように相手を遠ざけたりといった手練手管に長けている。

いつでも切り捨ててリセット可能な、豊富人間関係資源に恵まれた都会人とは鍛え方が違う(まあそれが嫌で都会に出ていく

人も多いんだけどさ)。

そんなこんなで、彼女の失敗はそのへんの「田舎者の機微」を舐めてかかったところにあるのだなと。

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