2020-08-21

諸口正巳氏の引退から見る、反応をもらう方法について

まずはこちらをご覧頂きたい。

https://twitter.com/m_molockchi/status/1296416784552267778

諸口正巳さんという小説家が筆を置かれるらしい。

要約すると思ったような反応がもらえなくて気に病み、徐々に小説が楽しくなくなり、筆を置くと。

正直に言うとたまたまこ引退宣言が目に留まっただけで、増田はこの方の事を詳しく知らない。

だが、この方が反応をもらえなかった理由はすぐに分かった。

偶像になれなかった

これに尽きる。

大勢の人からちやほやされるには、それが偶像である必要がある。

夢とか幻想などと言い換えても構わないが、人はどうしても、自分の都合のいい存在に惹かれる。

もっと正確には、自分に対して不都合でない存在、か。

いくつか例え話をしよう。

・好きなアイドルがいた。「彼氏卒業するまで絶対に作りません!」というプロ意識の高さに惹かれて応援していた。しかしある時彼氏ホテルの前にいる写真週刊誌に撮られてしまった。あのプロ意識の高さが虚言だと気付きファンを辞めた。

・Aシリーズ動画面白くて、そのYoutuberチャンネル登録した。しかしそのYoutuberはAシリーズ動画をある時から投稿しなくなり、Bシリーズ動画ばかりを投稿するようになった。しまいには「Aシリーズ動画は反応悪いからいいかなww」とTwitterで呟いた。それを見てチャンネル登録を外した。

シリーズものゲームの待望の最新作が発売された。過去作の大ファンだったので早速発売日に購入した。しかプレイしてみると、大好きな過去作のキャラdisられておりショックを受けた。こんなことであれば新作をプレイしなければよかった。

人が離れる時、そこには「自分が抱いた都合のいい幻想破壊」が存在する。

であれば、自分という偶像コンテンツを維持するために、都合のいい幻想を見せ続けなければならない。

しかしながらざっとTwitterを見ただけでも、氏に自分という偶像を維持する姿勢は感じられなかったのだ。

一般人と変わりないSNS運用

著作を読んで楽しむことと、SNSを含めた最新の投稿リアルタイムで追い続ける事は違う。

例え本が好きでも、好きな漫画小説作家を全員フォローし、全員の最新の投稿をしっかり追っている人は多分そんなにいないからだ。

自由偶像を天秤にかけて

自分SNSアカウントで好きなこと呟いちゃいけないのかよ!」

という反論が必ずある。

呟いちゃいけないわけではない。

ただ、なにも包み隠さず好き勝手に呟こうとすると、絶対に「偶像」は仕上がらない。

芸能人日常ぼやきではなく、見栄え重視のまとまったツイートをすることが多いのはこの為だ。

等身大の一人の人間であるか。

管理されて作られた偶像であるか。

選択するのは自由だ。

でも、一人の人間コンテンツとして追う人はあまりいない。

氏のTwitter偶像ではなく、一人の人間だった。だからSNSをしつこく追うのはきっと相当熱心なファンだけ。

そしてツイート幻想破壊された人間から脱落していく。

人間勝手だ。

でもどうしてもそういう風にできている。

反応をするのは人間だ。

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