2020-07-25

VRChatという外見という概念のない世界での恋愛の話

小中高と学校で(特に恋愛において)外見について馬鹿にされてきた人間がたどる結末は二パターンあると思う

自分の外見について極度に敏感になるか、相手の外見について極度に敏感になるかだ(異論は認める

自分はそのパターンで言うと後者で、自分容姿いいわけでもないのに相手にかなり容姿という要素を求める

詰まるところ面食いという話だ

そんな自分最近VRChatを始めた

VRChatはほとんどがバビ肉をしているオタク集団偏見)で自分にはとても居心地が良かった

みんなバビ肉をしてるので当然顔がよく、顔がいいアバターに近づかれればちょろい自分はすぐときめく

ところでVRChatにはお砂糖という概念がある

砂糖というのはつまり、VRChat内でイチャイチャを行う甘い関係のことだ

ちなみにお砂糖をやめることはお塩という

誰がこんな名称を考えたのかは知らないが、現実世界恋愛という生々しい概念をVRChatに持ち込みたくなかったがためにつくられた隠語なのだと思う

VRChatは今まで現実世界容姿に自信がなく恋愛関係を結べなかったオタクたちにとって天国

現実世界でどんなに外見が悪かろうともVRChatでは関係ない

自分の声が気持ち悪くたってボイチェンを使えばそれで解決する

VRChatでは身体接触難易度が低いので簡単美少女(中身の性別はさておき)とイチャイチャすることができる

VRChatをやったことのない人はそんな現実逃避した世界恋愛ごっこをして何が楽しいんだと思うかもしれないが、アバターをなでられると満たされる気持ちになるし、可愛いといわれると嬉しい

キスまでいくと信じられないほど心臓がドキドキして正直現実と変わらないのではないかと思うほどだ

仮想世界と言っても結局自分自分であることには変わりはないし、現実世界の延長なのだから当然と言えば当然なのだが、ここまで簡単自己承認欲求を満たせる空間はそうそうない

そんなVRChat内でのお砂糖も同性同士のお砂糖と異性とのお砂糖は少し違って見える

異性とのお砂糖大体大学生ぐらいの若い子が多く、実際リアルでの恋愛関係にまで発展していることも多い

中には夫婦でやっている人もいるくらいだ

同性同士はオフ会をするぐらいの中になったとしてもリアルでの恋愛関係になることは基本的にないと言えるだろう

あとこれは自分偏見なのだが、自分容姿などをこじらせていない若い男性は割りかしイケメンアバターを使っている

そんなところに良くも悪くも仮想空間内での超えられない”リアル”を感じる

まぁ、そんなこんなでVRChatにどっぷりハマった自分だが、そんな自分にも程なくしてお砂糖関係を結ぶ相手ができた

しかも中身は異性で声が良くて優しくて自分のことをとても好きだといってくれる相手

最初浮かれて仕事も手をつけられないほどだったが、最近はどうしても一つのことにひっかかりを感じてしまっている

リアルアバター容姿についてだ

VRChat内ではそんなの関係ないのだから絶対に気にしない方が幸せなのはわかっている

でも、どうしても気になってしまうのだ

どうして自分は本当にめんどくさくてこんな嫌な人間なのだろうか

そう思いながらも耐えきれず自分の持っている情報をつなぎ合わせてネットの海を彷徨い、相手容姿にたどり着いた

正直好みではなかった

一瞬リアルに関しての嫌悪感を覚え、再度自分を責めた

そして、次会ったときに上手く相手と接することができなかった

なんで自分は調べてしまったのだろうか、世の中知らない方がいいことがいっぱいあるのに

ネットで知り合った人間容姿になんて期待する方が馬鹿なのに

相手は少し自分の態度の変化に気づいただろうが、でもいつもと変わらず、いやむしろいつもよりも優しかった

本当に優しくていい人なのに、自分の中は罪悪感でいっぱいだった

それでもいつも通り一緒に寝た

その朝起きた時、おはようといつも通り優しくしてくれる相手が愛おしかった

あぁやっぱり自分はこの人が好きなのだなと思えた

実際にもしオフ会とかで会った時、自分がどういう態度をとってしまうかはわからない

でも今はこの幸せに浸かっていようと思えた

多分長くは続かないひとときの夢だろうが覚めるまで…

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