2019-11-18

わたモテアンソロ感想

谷川ニコ

よっ原作者原作者以外が書いたらぶん殴られるけど、原作者が書く分には仕方ないね

ここ最近の群集劇らしさは無いものの、もこっちのもこっちらしさと、こみなんとかさんの関係ちゃんと丁寧に掘り下げられてて、掘り下げられてるだけに、この二人の関係を本編で見抜いてるきーちゃんの恐ろしさにはねるの良い。

関係ないですが、アンソロ2があるなら、ラヂヲヘッドさんをゲストにお呼びしませんか?

辻真先

ベテランから何しても良いと思うなよ、と若干イラっとしてしまったが。(特に表紙のうっちー枠ここ? と悟ったあたりで)

良い意味でも悪い意味でも同人誌って感じで、嫌いじゃないよ、嫌いじゃ無いけど、うーむ。

青崎有吾

一番ミステリを書くのがうまい奴が一番わたモテを上手に書けるわけじゃ無いの、当たり前なんだけど、当たり前だからこそ、なんでこの企画通ったのか不思議になるわ。

原作ネタを丁寧に拾って、かつそこからぐぐんと膨らませる、裏染くんの推理みたいなできでとても面白かった。

ただちょっと普通かなあ。円居挽作品みたいに、もう一度本編を読み直さなくちゃ! という焦燥感かられるほどではなく、普通にただ「ありそー! こういう掘り下げありそー!」で終わってるというか。

ある漫画がもってる当たり前の側面を当たり前に見せてくれただけで、もちろんこれはこれで面白くてよいのだけど、円居挽がなあ、円居挽がああだったからなあ。

相沢沙呼

オチから逆算してこの配役にしたんだろうけど、オチすき。

ただのそのオチに向かうまでの道中は本編ではまだほとんど掘り下げられてないキャラを、かなりガッツリ掘ってるけど、ちょっと質感が湿っぽい感じがしなくもない。

(湿っぽいの相沢沙呼らしさな気がしてるけど、これは単にデビュー作のラストの謎解き中ずっと登場人物が泣いてたからだと思うんだよ)

もこっちが良い意味でも悪い意味でも空回りしてこそで、もこっちと同じ目線に立つキャラってのはなかなか難しそう。

良い意味でも悪い意味でも夏帆相沢沙呼してて、谷川ニコちゃんインストールした前後の二人と比較するとそこが残念かも。

(わかんないけどね、夏帆が本編でもああだと逆輸入されれば違和感なくなると思うし)

円居挽

で、で、でたー、ツイッター面白さと作品面白さのバランスが最も悪いミステリ作家ただし2次創作は除く! の本領発揮だあああああ!!!

わたモテ読書ほぼ全員が抱いてるあの疑問をミステリ仕立ての奇妙な謎とともに解き明かす見事な展開。

修学旅行からのいわゆる「わたモテ第二部」をもう一度読み返したくなる、わたモテを新たな切り口で見せてくれた、とんでもなく良い作品だった。

もちろん、物語としても、ミステリ仕立てで、そのミステリの謎解きにわたモテらしい実在アニメ漫画が関わってくるのも良いし、わりかしアンソロジーとしてのオチ感もちゃんと出てて面白いんだけど。

それ以上に、わたモテという作品解釈をこうするというのが、とにかくすごい。なんていうか、こう、「おめえらの知ってるわたモテってこっちの面だけなのか?」という挑発じみた展開でもあって、こりゃまじですごい、面白い。

あと、全方位的なカップリングの面もちゃんと抑えてるのもにくくて、うっちーすこの僕も量は少ないものの良いうっちーうっちーいい。

わたモテという作品本質情報が乗ってるよ、いいのこれ、最終回であかすやつじゃないの? 大丈夫? と心配になるわ。

そりゃまあ、こいつの作品面白く無いなら、そもそもこんな企画を立ち上げるなよって話なんだから、これだけのクオリティもそりゃそうなんかもだけど

それでも、さすがのさすがで、こりゃすごいわ。

カイジキングレオの回想も一緒に買ってきたんだけど、こりゃカイジの方はわくわくすっぞ!

総評

円居挽に読むものも食べるものも抜くもの支配される人生も悪く無いのかもしれませんね。

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