続き。
ほどなくして同僚は会社を辞めていった。
私は残った。
アホなのだが、残った。
書くからには「私はこういうことをしでかしたので反省します」と明記したはずなのだが。
きっかけになったのは、社長にその時進行していた仕事を見てもらっていた時だったと思う。
社長が「ここを直せ」と言ったことに、私が何か口答えをしたのだ。
だが、そう言ったとき、私は資料を社長の目の前にすぐに出せなかったのだ。
基本的にデータ保存ができない環境で、机の回りは紙で溢れていたから。
社長は烈火のごとく怒った。イエスマンが好きで口答えをするやつなんて大嫌いなのだ。
が、それ以来、私はすっかり「賢こぶって素直ではない」人間として扱われるようになった。
「この見開きをフックにして、」と口にしたとたん、「フックってなんだ、気取って片仮名を使うな!」と怒鳴られた。
社長になにかを説明しようと、手で机の上の資料を指したら手を叩かれて机から弾きおとされた。
その頃はもう何がなんだかわからなくて、気がつくと涙がぼたぼた出るようになっていた。
次期社長はそんな私をみて、
「最近よくめそめそしてるな。けどお前はそのくらいがいいんじゃないか」
と言っていた。
そんなことの繰り返しの末、なんでだったか忘れたが、謝罪文を提出することになったのだった。
謝罪文を提出する期日と時刻は決められていた。
私は期日までに謝罪文を用意した。
私は困惑して、次期社長にどうしたらいいんでしょう、と聞いた。
他の書類ならともかく、謝罪文を机の上にひょいと放置していいものかどうかわからなかったのだ。
私は迷った末、すぐに提出できるよう手元において仕事をしていた。
約束の時間を何時間か過ぎた頃、次期社長に電話がかかってきた。
次期社長は、はい。はい。見てみます。と言いながら社長の机に向かった。
そして、私の方をちらりと見て、「ないです。」と答えた。
机の上に、謝罪文は、提出されてないです。
それで終わりだった。
私は、時間までに謝罪文を提出しなかったので、会社を辞めさせられた。
ほんとにアホなのだが、それでも食い下がったのだ。
けれど、今やめないなら懲戒解雇にすると言われた。
今思えば、そんなに簡単に懲戒解雇になどできるわけがないのだが。
そのようにして、私はその会社をやめた。
本を何冊か作ったことがあるというのは、それだけで飯を食える程度には重宝された。
それなりの規模がある会社で人事監査もあるので、社内で理不尽なことがあったら第三者に相談して介入してもらうこともできる 。
まったくなんの不満もないといえば嘘になるが、
理不尽に対してどう対抗したらいいのか、
私はまだその知性が足りていない。
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※2018/02/07 トラバ更新 anond:20180206221002 発端 書き溜めと推敲に思った以上に時間がかかったんで、とうに旬が過ぎた話題になるが 「『ウソをウソだと見抜ける人でないと難しい』という...
一年近くも前のエントリを、たまたまブクマのついたエントリにトラバして わざわざタイトル似せるまでするの大分気持ち悪い
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なんだか編プロ(編集プロダクション)の話が出ていたので思い出を語りたくなった。 そんじょそこらのブラック企業も顔を真っ青にして逃げ出すブラック企業がのさばっているのが編...
anond:20180206221002 たんなるトーキョーFMに刺激された思い出話に思いの外の反響があってびっくりしてます。 追記しました、とか書くほどのことでもないのでそっとトラバします。 い...