ありがちな話だとは思う。
10代の頃から付き合い、大学卒業・就職とほぼ同時に結婚して6年で離婚した。
しかもその相手が自分の知りあいだったので、当然ながら10年分の人間関係は広範囲で滅茶苦茶になり、当時はあらゆるものを失ったと悲観にくれた。
今は自分にも結婚生活において反省すべき点があったこと、自分のために怒り・心配をしてくれる人間が少なくなかったこと、いろいろと落ち着いて振り返ることができるようになった。
※世間は狭いので向こうが楽しげに子育てしている情報を不意に得てしまうとそりゃぁまだむかつきはするが、人に不利益をもたらそうが何しようが自分勝手な人間ほど幸せになる現代社会システムなのでいくら呪っても仕方がない。
そうやって時間を薬にのろのろと生きていたが、三十路も越えてしまったし、そろそろ自分も婚活なりをせねばなぁと少し行動をしてみた。
ありがたいことにどうやら自分はバツイチである、ということ以外は婚活市場でまだ需要のある条件らしかった。
すこし自慢になってしまうが、おかげで失った自己肯定感が回復してきたので他者からの承認はうれしいし、大切だ。
おかげで合コンはもちろんのこと、婚活パーティーや婚活サイト、どこに顔をだしてもそれなりの数のアプローチをいただくことができた。
ここまではとんとん拍子だった。
婚活サービスを利用している人のコミュニケーションに慣れている人とそうでない人の差が自分の想定をはるかに越えていたのだ。
10代あたりであればかわいさになりうるが、30代ともなれば男女とも“それなりの会話や振る舞い”を求められるものだという価値観の環境で自分が育ったためか、コミュニケーションがここまで不得手な人が多いとは思わなかった。
最初のうちは相手が不馴れなら自分が頑張ればいい、とお声がけいただいた方々にこまめに返信などをしていたが、さすがにもう疲れてしまった。
返答に困る質問、卑屈さを感じてしまう文面、唐突な全く関係のない話題…相手は自分を見ているんだろうか。
話の流れ、とよく言うが会話をしながら流れを作っていくのはお互いの共同作業であると自分は思う。
せっかく目の前に細くとも川があるはずなのに、自分がセメントを流し込まされているような感覚になる。
疲れた。
結局、自分と価値観が近い人が多いのは現実の今いる関わりの中なのだろう。
もちろん、婚活サービス内にいい人も一定割合でいるし、お付き合いしたいと思える素敵な方も数多く見た。
ただ、自分には合わなかった。
ごめんなさい。