2016-09-11

「○○殺す」の「殺す」重さについて整理した方がいいんじゃないかな

アイヌ殺す」はヘイトスピーチ問題について、アイヌの扱われ方や、私刑の是非について議論が深まる中で、

ブコメでは割と言及があるのに主題としては取り上げられているのを見かけない問題がある。


「殺す」はカジュアルか、タブーかという問題だ。


結論から言うと、今の日本ではタブー寄りのグレーだろう。注1

俺は、もう少し「殺す」という単語カジュアル寄りに用いられるようになって欲しい。

そして、ゲームに関わる文脈ではもっと許されるようになって欲しい。そう希望する。



http://b.hatena.ne.jp/entry/300683494/comment/Hasta_luego

ゲーム上でのカジュアル殺害予告と言うと「黒殺す」とか「白殺せそう」などと良く使います囲碁仲間と。

そう、ゲームを愛する者として、この地位が欲しい。

どこまで行っても「アイヌ」の後ろに「殺す」つけちゃいけない、悪いことだ。それは大前提として

それでも、ゲーム文化ポピュラーになって

「殺すとか安易に使ったらいけないだろう」 から

「さすがにアイヌと足すのはいかんよね」 程度の批判で済む流れが増えれば嬉しいな、と思うのだ。


昨今はゲーム実況という分野が流行している。俺も大好きだ。

リアルタイムゲームに夢中になっているときポリティカルコレクトネスとか考えたくない。脊髄反射つぶやきたい。

そのとき、やっぱり「殺す」は20年、30年のゲーム文化のなかで標準語とは別のニュアンスを持った独自言葉なんだ。

言い換えてしまったら、何かニュアンスが違うんだ。注2


からゲーム文脈の「殺す」には、もう少し、寛容になって欲しい。

そして、文脈を読んで欲しいという願望というか圧力にも強弱がある。

10人のコミュニティで使える内輪用語です。キツい言葉だけど、twitter前後をよくよく読めばニュアンスが伝わるから文脈読んでくださいという人はあんまり多くないはず。

逆に話者数の多い方言です標準語に直すとキツい表現だけどこれは方言なのは文脈読めば分かるよね、という主張なら、大方通るんじゃないかと思う。

ゲーム文化方言に例える程歴史はないけれど、でも20~30年?言葉は生きている以上、元の意味侵食する事例としては十分長く続いてきたことで、

その中で「殺す」を独特のニュアンスで使う人もそれなりの数に達してきている。注3


今回の騒動主題からは外れるけれど、それでも燃料の2割程度には

ゲームの殺す」は文脈を読めと主張していいほどの、大さと歴史があるだろうという意識と、

ゲーム文化なんていう一部の趣味表現文脈を何故わざわざ読み取らねばならないのかという意識との温度差の問題があるんじゃだろうか。





注1

小女子を焼き○す」と2chに書いて逮捕された人がいる。

但し、小女子事件は日時まで書いた犯行予告でだから有罪だったけれど、

アイヌ殺す」のtwitter発言警察に訴えたら、あの文言だと適当にあしらわれるか、不起訴じゃないかな?

ヘイトスピーチ規制法案的にも難しいだろう。

注2

同時に「アイヌ」じゃなくて「ナコルル」でいいだろうという批判にも

そういう文化が育っちゃって、もう止めると何か違和感があるのです、と言いたい。

とっさに口をついて出るのは属性呼びで、それを禁止されたら何かを奪われたと感じると思う。

注3

勿論ゲーム大好きだけれど殺すなんて間違っても使わないって人もいる。

  • うわぁ ゴミクズの中では殺すがヘイトスピーチかどうか問題なんてのが存在したのか 完全にアウト グレーどころか普通にブラックなのに

  • 囲碁の殺すはホワイトじゃねーか!囲碁以外だって認めろよ!この世に完全アウトなんてあるかボケ!

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