そこでちまちまと部屋の掃除をし始めているわけなのだが、懐かしいものが掘り出されるたびに手が止まってあまり進まない。
先ほど、中学生の頃友人とやり取りしたFAXを見つけてしまって、また中断することになった。
中学卒業時に携帯電話を買ってもらうまで、友達とは交換日記や手紙(流行りの折り方があった。まだ使われているのだろうか?)で交流していた。
一応親の携帯電話を借りてメールを使わせてもらうこともあったが、親に見られる可能性もあるわけだし、頻繁には借りられない。
というわけで家ではFAXを使うことも多かった。
女子中学生は何かと書き文字にこだわる年代だし(色ペンの多さがステータス)、手書きがいいと思っていたのかもしれない。
FAXのいいところ? は手紙と違って自分の書いたものも残るところだ。
あの子に逆数教えたな、部活動楽しんだな、DSで遊んだな、CDの貸し借りしたな、一緒にテスト勉強したな、誕生日プレゼント贈りあったな、バレンタインでチョコ交換したな(後々、髪の毛が入っていたことが判明)人生ゲームしたな、百均行ったな(プリクラがあった)、お祭り行ったな、プール行ったな、川で遊んでヤマモモとったな、漫画借りたな、委員会面倒だったな、持っていくもの確認毎回してたな、交換ノートしたな、先生の愚痴、母親の愚痴、妹の愚痴、テストの愚痴、宿題の愚痴、嫌いな同級生の愚痴
私は中学生の頃からものをはっきり言う方だった。FAXの文でもあの子に対するツッコミが多い。あの子よりも頭が良かったし、友達だけど、軽く見ている部分もあったのだろう。
何がきっかけだか、無視されるようになって、彼女のお家のポストに理由を聞く手紙を入れた(流石にFAXでは聞けなかった)。
それでもなんとなく疎遠になってしまって、小中一緒だったが高校で離れた。
大学に入ってからの同窓会では見かけたような。でもなんとなく声がかけられなかった。
Facebookでは友達だけど、お互い全然ログインしていない。
多分彼女がログインしていても、いいね!はおろか誕生日のコメントすらもできそうにない。
字の汚さも性格も、まるで変わっていないのに。
facebookのいいねくらいはできるだろ