Yahoo!ニュース - 産経・FNN世論調査 解散、7割が「適切でない」 内閣支持率下落 (産経新聞)
首相が衆院の解散を決断したことについては「適切だと思わない」が72・2%に達し、「適切だと思う」の22・8%を大幅に上回った。首相が解散の理由に関し、消費税の10%への引き上げ先送りを挙げ、「重い決断をする以上に速やかに国民に信を問うべき」としたことについては、「納得できない」が71・7%を占めた。(中略) 首相が消費税の引き上げを先送りする考えを表明したことに対しては「評価する」が60・6%で、「評価しない」の34・7%を大きく上回った。
(強調引用者)
強い参議院だとか選挙サイクルの短さがもたらしうる選挙制度を問題視されていますが、
今般の衆院解散総選挙でも分かるように、おかしな歪みを政治に引き起こしてる要因として政官関係も大事でしょう。
そりゃあなた、議会選挙いうたら政党同士が政権を目指して競争し、
それを本人としての有権者が、代理人である代議士だとか政権政党を選択するのが本筋じゃありませんか。
ところがどっこい、いま繰り広げられているのはそんな政党同士の争い事じゃないでしょうに。
何が悲しくて、首相官邸VS財務省という構図を選挙でやり合わなきゃならんのですか。
もし現在の議席状況において、消費増税の先送りという議題で与野党で分かれていたとしても解散する必要はないですよ。
それが解散に至ってしまうのは、財務省が自民党はおろか首相の周辺にまで切り崩しにかかっているからですよ。
財政をめぐる政官関係を議会選挙に持ち込まざるを得ない状況というのは、
議会制民主主義の理念に照らしてみてどうなのかということなのですよ。
民意という正統性を動員すべく解散権という政治資源を使わざるを得なかったわけですが、
そこまで首相を追い込む政官関係ってどうなんだ? ってことを問いたいわけですよ。
ちなみにこれ、別に安倍首相固有の問題ではなく、財務省と政策選好を異にする政党すべてにとって重要な問題ですよ。
この政官関係を所与にして、解散した首相けしからんいうのはお門違いというものでしょう。
例えば、政治の肝いりで市民に損失くらわすような政策が、官僚によって抑制ないし修正されるのは望ましいこっです。
もちろんその逆もまた然りです。
でも、そういう決定過程に議会選挙を巻き込むのはどうなのかと。