自民党は古くから適当なデータもなしに感情論だけで表現を規制してきた経緯があったが、
今回も同様にたった一つか二つの実例を挙げてアニメが原因で犯罪を起こしたと主張した。
そこに岡田斗司夫や江川達也が切り込んで行ってその本質を明らかにしたのはなるほどと思った。
というのも海外ではアニメの規制が非常に厳しいのだが、性犯罪や殺人の数は日本の比ではない。
むしろアニメが規制されていないからこそ抑止力になっているという結論であった。
自民党は昔から犯罪心理について懐疑的で、右向け右という思想信条なので右向け左という人種に対してはとにかく厳しい。
犯罪事件において、物的証拠がないにも拘らず様々な冤罪被害者を断頭台に送って処刑してきたり、一方的に決め付けで有罪にしてきた背景がある。
海外では推定無罪の考え方が一般的であるのに自民党政権下では隣の中国共産党同様に、推定有罪の考え方が一般的といった危険な思想を持ち合わせている。
そんな彼らがアニメを規制する時、まず先に考えるのは犯罪との相関関係である。
実際の所、今や様々な人種、年齢層、性別の人がアニメ文化を享受しているので、犯罪者の家にアニメのポスターや漫画などが合っても不思議ではない。
にも拘らず自民党というのは、アニメが犯罪を誘引するのだと決め付けて感情論で以って規制を推進している。
自民党、ではないが極右で知られる石原慎太郎元都知事や俳優の津川雅彦などがいい例だろう。
彼らは現実的には小説や映画作品でかなりきわどい表現を描写してきたにも拘らず、官能や耽美の世界だとしてアニメの性的描写とは切り離す、実に都合の良い考え方を持っている。
そのくせ、犯罪事件が起こり、犯人の部屋にそういったアニメグッズが置かれていると直ぐにアニメは犯罪だから規制しろと騒ぎ立てるのだ。
話が逸れたので戻すが、アニメが犯罪を匂わすとは到底思えないものである。
そもそもアニメが犯罪を起こす原因であれば、何故それを日本国として商売しようとするのか。
クールジャパンというアニメコンテンツを海外に発信してオタク文化を共有しようという試みを行っているが、こうしたアニメコンテンツの中にも当然ロリコンや暴力的なアニメは多く存在している。
しかしながら、一方でこうしたコンテンツを犯罪を誘引・誘発させるから規制しようというのである。
一枚岩ではない。
常に金儲けの事しか考えないのが自民党である、という前提に立ち返れば簡単だ。
すなわちアニメを規制する事で喜ぶ利権団体より政治献金が自民党に入る、そのために少ない事例でアニメを規制しようと躍起なのである。