そういう人を宝の持ち腐れ等と表現する事がある。
あるいは、宝ではなく無駄な雑学、トリビア知識だけ海馬に蓄積されていく代わりに勉学や仕事のスキル、ノウハウが駄目になった人と見られやすい。
ゲームのし過ぎで現実と空想の区別がつかなくなっている人、ゲーム脳のそれとは異なるものの、知識の多くは仕事上では殆ど全く活かされないのが常である。
ともすれば、面白い知識や雑学を披露できる場は限られてしまう。
といっても活かせる場所が全くない訳ではない。
無論、それに関係する職業であれば、知識を活かすに越した事はなく、また披露の場はそのまま商品企画や営業トークのアップに繋がる事もままある。
しかしながら、それに関係しない職業であれば、活かされる事はなく、また会社によっては趣味と断じられてしまう事もままあるのである。
どうせ活かせないならば、活かせる場所を探してみようではないか。
例えば、お酒の席で、若い人同士の会話には欠かせないネタとして用いる事が出来そうだ。
だが、基本的にアニメ鑑賞およびアニメオタクを自称している人というのと、普段からアニメを見ていてそれに関する知識、例えばこのアニメではワルサーあるいはルガーが使用されてる、といったような知識をひけらかす人とは相容れないものである事は確かだ。
何といっても自称アニメオタクのマニアックなアニメの代表作がエヴァンゲリオンや涼宮ハルヒの憂鬱程度に留められている事に留意したい。
あるいはワンピースやナルトなど大衆アニメの知識はあっても、深夜アニメの知識はほぼ皆無である。
一般的に自称しないアニメオタクはこうした深夜アニメが中心である。
自称アニメオタクと話が通じない以上は、仮にお酒の席でアニメの話題が出てもそれについて行けない事が多いと思われる。
アニメに詳しいと言う事は、世間的には内向的であるとか引きこもりがちであるとか昼夜逆転した生活を送っているなど暗いイメージを持たれがちである。
そういった人種が、いざ会社で仕事をするようになると、どうしても疲れや飽きが出て来てすぐに辞めようと思うようになる。
それは雇用のミスマッチなどではなく、単純にそういう向きの人種でない事はあきらかである。
そのため現在社会問題となっている若者のジョブマッチミスはただ単に仕事に従事するだけの力を持たなかったという事である。
それでもなお仕事に従事する人は、件のイメージから脱却できる、元々そういう人種でなかった人であろうか。
あるいは、小学校や中学校では神童だった子供であったのかもしれない。
それがいつからか勉強やスポーツに身が入らなくなった結果、アニメに依存するようになったのではないか。
アニメの知識量が多い人ほど、人付き合いが苦手であるのは、そのような過去のしがらみに囚われて未だにその呪縛から解放されない人種なのかもしれない。