2013-02-27

まだ付き合ってない彼女にフラれた話

彼女とは、いわゆる幼馴染だ。

学年は俺のほうが1つ上だが、同じ町内に住んでいて、親同士も仲が良い。小学校低学年の頃、海水浴か何かの流れで一緒にお風呂に入ったこともある。

しかし中高では疎遠となり、同じ地元大学学部は違う)に入ってからは、再びよく話すようになった。

小学生の頃に比べて、化粧や髪型の影響もあるのだろうけど、彼女はかなり可愛くなっていた。

俺はだんだん、友人以上の感情を抱くようになり、しばしば二人で夜食事に行くようになった。

ある日、彼女は俺に、「誕生日プレゼント、何が欲しい?」と聞いた。

俺は、酔った勢いもあって冗談交じりに「じゃあお前の処女」と答えた。

ひどい冗談だと笑い飛ばされるか、あるいは殴られるか、と思ったが、彼女うつむいて「いいよ」と答えた。

「本当にいいの?」

だって、よく知らない人にあげるくらいなら、増田君なら安心から

安心って何だよ。

彼女一人暮らしをしていた(実家はお兄さん夫婦とその子どもが同居しており、手狭になったので独立することにしたらしい)ため、彼女の家に行って、約束のものをもらった。お互い初めてだった。

それから、週に一度くらい一緒に夕飯を食べてセックスして、という生活が続いた。

なぜか好きとか付き合おうとかいう話は出なかった。ぶっちゃけ俺は好きだったし付き合いたかったけれど、自分から言うのは格好悪いと思っていた。彼女は、その態度からして俺のことが好きだと思うし、そのうち彼女のほうから言うだろうと思っていた。

付き合っているわけではないので、大学ではたまにすれ違ったら挨拶する程度だった。他のカップルみたいに、学食で一緒に昼飯を食ったり、授業を一緒に受けたりしてみたいなあ、と思っていたが、そのうちそういう日も来るだろうと漠然と思っていた。

いつまでたっても彼女告白をしてくれないので、しびれを切らしてクリスマスに俺のほうから告白することにした。

バイトした金で、3万円の指輪を買った。

クリスマスイブ当日に呼び出すのは、なんだかいかにもすぎて恥ずかしくて、23日に遊びに行ってもいい?と聞いてみたのだが、その日は友達パーティーから、と断られた。

26日にもう一度誘ってみたのだが、やはり先約があると断られた。

年末年始は俺のほうが家族全員で父の実家に行くことになっていたので予定が立たず、結局彼女に会えたのは1月も1週間過ぎた頃だった。

場所はいもの彼女の家……ではなく、近くのファミレス

そこで、彼女から衝撃の言葉を聞いた。

彼氏が出来たから、もう2人で会うのはやめよう」

残ったのは、既に返品期限が過ぎて返品できなくなった3万円の指輪と、後悔だった。

もしも、変な意地を張らずにもっと早く「好きだ」と言っていたら、今頃俺らは友人公認カップルで、バレンタインデーホワイトデーだできゃっきゃうふふしてたんじゃないだろうか。

どうして、たった3文字が言えなかったのだろう。今となっては不思議で仕方ない。

そして、この前その新しい彼氏とやらと彼女が一緒にいるところを見てしまった。

ザブングル加藤を痩せさせたようなブサメンだった。俺はあんなのに負けたのか……。

もしかして彼女は、本当はまだ俺のことが好きなのだけれど脈がないと誤解して、俺を忘れるためにたまたま口説いてきた適当な男と付き合っているのではないだろうか、なんて、金爆もびっくりの女々しい妄想をしてしまう。

結論らしきものを言うなら、「好き」と声に出して言うのは大事だ。

俺みたいなケースは珍しいかもしれないけれど、既に付き合っているカップルや、結婚している夫婦でも、いつの間にか愛情表現が疎かになっていることが多いんじゃないだろうか。

相手を失いたくないのなら、好きだと思うたびに声に出して言ったほうがいい。それを学べたことが、唯一の収穫だったと思う。

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