2023-11-11

東京を、絵描きを、配信者をやっていこうとする人々

https://blog.tinect.jp/?p=80847

この作品集登場人物たちには「東京をやっていこうとしている」という言葉がよく似合う。彼らには「東京」への過剰適応、いや、「東京」への依存というべき性質がみてとれる。それで自分自身を救おうと頑張っているのに、実際には足元をすくわれている。



https://p-shirokuma.hatenadiary.com/entry/20230307/1678181885

そうしたわけで『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』には、自分物語を生きている主人公がいないようにもみえる。主人公たちは、他人のことをよく見ていて、他人を見上げたり見下したりしている。自分自身のことも冷ややかに見ている……ようにみえるが、実際のところ、この登場人物たちは自分自身が本当に欲しいものがなんなのか、目星がつけられていないようにもみえる。「東京」をやっていく能力や背景が足りなかったのが表向きの躓きにみえて、実のところ、自分物語自分の執着についてこの人たちは把握できていないのではないだろうか。その結果として、東京という物語人生を乗っ取られたマリオネットのように欲しがり、行動してしまう。



https://amamako.hateblo.jp/entry/2022/01/28/195109

そしてそうであるがゆえに、「正しさ」を求めてフォロワー数という神を信じる行為が、むしろその神に振り回され、「自分がどうあればいいのかわからない」という不安を生み出し、そしてその不安を解消するためにさらフォロワー数という神にすがるという、負のスパイラルが生まれるのです。つまり構造的に「フォロワー数」というバイオモドキ神は、その神にすがる限り、メンタル悪化させ、「メンヘラ化」を促進してしまうわけです。



https://note.com/sizes/n/n3a481a971253

我々が求めていたものは一体なんだったのか?と考える。作業窓だったはずのDiscordで陰口を叩き合うこと?「#絵師進化録2022」をミューワードに設定しながらいそいそとクロッキーを始めること?切磋琢磨していたはずの相互絵描きが抜け駆けして、いつの間にかリムーブされること?とてもそんなふうには思えない。人生は有限で、他者に捧げれば縮減する。どれだけの人間が、あなた人生を略奪していったのか?


東京配信者、絵描き、題材は違うが、似たものを論じている記事を読んだ。

何かしらの成功に憧れた結果、心身をすり減らしてしまう。そんな人たちに向けた警句でもあり、救いの手でもあるのだろう。

自分も、ツイッターでそういった人をしばしば見るし、(紹介した記事ほど上手く言語化はできないけど)似たようなことを考える。それで、老婆心からつい声をかけたいなあと思う。基本ROM専特に接点もないからしないけど。



https://p-shirokuma.hatenadiary.com/entry/20190222/1550830348

それでも、人間の行動・発達・人生には多かれ少なかれの寄り道があってもおかしくないはずですし、症例として事例化すべき人と、症例未満のものとして目をつむるべき人の境目はつねに曖昧であるはずではないか、と私は考えています


ただ、上の記事が言うように、多くの人間はある程度そういう所があるんだとも思う。

例えば、昔は陽キャリア充って感じのサッカー少年、そして今は自立した立派なサラリーマンをやっている順風満帆そうな人を想像してみてほしい。

そんな彼だって東京SAPIXがどうとか言って受験戦争をする者の如く強いサッカークラブに憧れたり、フォロワー数を伸ばすために色んなことをする超てんちゃんの如く練習法を変えたり、さいとうなおきディープブリザード言葉を聞く絵描きの如く有名選手インタビューを見たりしていたのかもしれない。また、社会人になっても、周りの社員サッカー少年時代のようなコンプレックスを感じるときはあるかもしれない。

結局程度問題で、みんなそういった気持ちはあるんだと思う。

https://p-shirokuma.hatenadiary.com/entry/20190217/1550390275

 その一方で、実際にバカッター案件となるような炎上を起こしている学生は非常に少ない。たとえ年間10人やそこらの若者バカッター案件やらかしたとしても、それは1000万人のなかの10人程度のことである交通事故リスクに比べると、バカッター当事者になるリスクはずっと低い。

多分、僕たちが思ってるよりインターネットで身を崩す人はずっと少なくて、みんな適量用法を守って嫉妬や渇望に付き合っていると思う。





でも、そうじゃない人のためにこういう記事があるべきとも思う。

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