はてなキーワード: 伊豆急とは
文庫原作の令丈ヒロ子は「有馬温泉をモデルにした」と言っているし、映画版の監督は「有馬温泉をロケしつつ東伊豆にした」と言っているので「東伊豆」と答えればそれで終わりである。終わりではあるが原作TVアニメ映画でなんとなく場所に関する話が出てくるところから裏付けしたい。
大まかな場所としては東日本にある。ウリ坊が関西弁を話しているのが東京在住だったおっこに珍しがられているからである。原作では「東京の隣の県」にあるという話題(cf.「若おかみは中学生!」)が出てくる。東京の隣の県というと厳密には埼玉千葉神奈川山梨が当てはまるのだが静岡の伊豆半島と茨城の南部(つくば)くらいまでは意識的にも隣感はある。実際映画ではおっこは「伊豆急花の湯線 花の湯温泉駅」から歩いて「春の屋」に行っており映画版の監督の言っていることは整合性が取れている。映画版には出てこないウリ坊の弟の孫は文庫原作で、東京在住ながら2時間半かけて花の湯温泉に遊びに来ており(cf.「鳥居くんの、今日もいい日」)、この時間が電車に乗っている時間か、ドアツードアかにもよるが東伊豆ならいい線いっていると言える。
いっぽうでイマイチ整合が取れないのはTVアニメ版( https://www.youtube.com/watch?v=Yz_StwkXDMc )の最寄り駅である。
おっこは赤い外観のクロスシートの電車で東京駅から旅立つ。渓谷を渡るトラス鉄橋からパンアップすると海辺の街がみえる場所を通る電車をどこかで降り、「花の湯温泉駅」行きバスに乗り換え、つづら折りを登ったバスを降りたあと温泉街、(映画版にもあった)源泉塔を通り、秋好旅館の入り口をかすめて春の屋に到着する。電車は海を背景に「右から左に」走るのであるが、電車が東京から離れつつ太平洋側を走っているなら基本北上するしかなくなる。もちろん例外があってそれは伊豆箱根鉄道の駿豆線なら、同じ風景があるかどうかは別として駿河湾を背に東京から離れることができる。ちなみに、TVアニメ版のスタッフは設定を映画版から流用しつつ、雰囲気を掴むために伊豆は修善寺にロケハンに行っているのだが、駿豆線に踊り子号は本数少ないながら乗り入れており、赤い外観の電車も色を別にすれば185系に見えなくもなく、修善寺ロケハンも納得である。納得いかないのは乗り換えたバスが「花の湯温泉駅」行きバスなことであり、電車で温泉駅に行けるのならいちいちバスに乗り換える必要はないわけでここはDVD化の際に修正してほしいところであるがDVDは既に発売済みであった。
なお映画版監督は「お気に入りのキャラクターはピンふり。花の湯温泉を背負うのはおっこではなくピンふり」と語っている(一部引用にあたり改変あり)ので、リアル花の湯温泉を見つけた方々にはそこで名言とピンクのふりふりを振りまきつつ頑張る秋野真月を探していただきたい。