はてなキーワード: メンズリブとは
http://anond.hatelabo.jp/20150526190042
これに基本的に賛成。もちろん、ごく一部に学問的にフェミニズムを扱おうとしている人(研究者)もいて、そういう人は当然メンズリブとかにも造詣が深い。近年、こういう立場のフェミニストの人たちが発言する機会も多いので、なんだかそういうものであるような気がしてしまうけど、フェミニズムの全体から見ればこれは例外であって、やっぱりフェミニズムっていうのは、あくまで女性という利害集団による政治運動だってことを忘れてはいけないと思う。それに加えて、政治運動としてのフェミニズムも、戦略的に「これは女性だけの問題ではない」というロジックを使うことが多いので、そういうものだと納得してしまいがちだけど、これは経団連がトリクルダウン理論を持ち出すような話で、それがあるからフェミニズムが(女性に限らない)普遍的な政治運動になれるわけではない。
なので、自分はフェミニズムに同情的な方だし、ネットの議論ではほぼフェミニズム側に立つ意見を持っているけど、絶対にフェミニストにはなれないと思っている。同情的な気持ちになったところで、彼女たちの利害をむき出しにした主張に触れると、相容れないものを感じて、はっと気づかされる。そりゃそうでしょ、そもそもが男性と女性の利害対立の問題なんだから。フェミニズムには政治的に賛成できないというのは当然。フェミニズムが絡む問題について、多数決の投票があったら、男性がフェミニズムと反対の意見に一票を入れることになる場合が出てくるのも当然。ただ、「彼女たちがそう主張するのはもっともだ」と考えるし、倫理的、思想的意義は高く評価している・・・。自分はこういう立場だけど、おそらく、これが(セクシュアリティ的に)通常の男性による「男性としてのフェミニズムへの理解」の限界だと思う。
そして、このあたりの難しさが、最近、ネットなどでフェミニズムへの反発が生まれる原因ではないだろうか。男性的価値観の束縛されて苦しんでいるような人が、フェミニズムに救世主的な眼差しを送るけれど、裏切られる。でも、それはまさに「政治運動としてのフェミニズム」に、「学問としてのフェミニズム」の幻影を見てしまうことによるのではないかと思う。