■ファクトフルネスの希望的観測では環境が崩壊する9の理由

ハンス・ロスリング氏は「事実とデータの理解が課題解決に不可欠」と言うから、彼の言うことに対して「事実」を用いて反論しよう。

つまり「人口は問題ではなく、将来の人口増加は自然に解決される」というロスリングの主張は間違いであると示すわけである。

• 事実1: 2100年には人口が110億人を超える可能性がある。国連の予測によれば、2100年には112億人になる可能性があり、その範囲は最大130億人から最小100億人未満。これは現在の76億人から約40%の増加を示す。
• 事実2: 家族規模のわずかな変化が将来の人口に大きな影響を与える。国連によると、家族あたりの子ども数がわずかに増加するだけで2100年の人口は現在の2倍以上になる可能性がある。
• 事実3: 現在の予測を達成するには継続的かつ協調的な努力が必要。特に後発開発途上国では、女性やカップルが希望する家族規模を実現できるよう支援することが不可欠。
• 事実4: 経済発展は環境問題を悪化させる上に、人口問題への対処は不十分。高品質な家族計画サービスへのアクセスが重要であり、それによって出生率を低下させることができる。
• 事実5: 人間の人口は主要な環境問題と相関関係がある。特に先進国での消費は多くの環境問題を引き起こしている。
• 事実6: 現在、人類は地球が供給できる以上の資源を要求している。2050年までに現在の消費ペースでは3つの惑星が必要になるとされている。
• 事実7: 人口増加は気候変動による排出量増加にも寄与する。各国で二酸化炭素排出量には差があるが、人口増加は全体的な排出量を押し上げる要因となる。
• 事実8: 人口増加と共に野生動物も減少している。
• 事実9: 人口問題について科学的なコンセンサスが高まっている。多くの科学者が人口増加を環境破壊の主な要因として指摘している。

このように、人口問題は単なる数値以上のものであり、協調的な行動と持続可能な解決策が求められている。希望的観測では対処できない。

Permalink | 記事への反応(1) | 18:06

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