2024-01-30

脚本家のせい」と追い打ちする人ばかりのインターネット、怖すぎる

まず、「セクシー田中さん」の作者が自死を選んだ胸の内は分からないし(流石にドラマの件が無関係なわけはないだろうが)、

ドラマ脚本が作者の意に沿わぬ形に改変されるプロセスに、どれほど脚本家が主で携わってるのかという裏事情も分からない。

・・・といった判断を保留すべき要素もあると思うんだけど、

そういう点は抜きにして、外野の各々が「脚本家のせいだ」と判断しちゃったとしても、それを今ネットに書き込むのはマズいと思う。

そもそも今回の騒動、元からネット民に袋叩きされてたのは圧倒的に脚本家側だった。

原作メディアミックス改悪されるトラブル話は定番中の定番火種だし、

しかも「実写化」「テレビ局」という特に敵視されがちな要素が加わり、

おまけに「作者側が事前に、意に沿わぬ改変はしないよう約束を取り付けていた」というストーリーも乗っかれば、物申したい人は溢れるほどいただろうし。

そこに、今回のような衝撃的な事件が起きてしまった。

とりわけ矢面に立たされてる脚本家の方、あとはドラマプロデューサーとか、漫画担当編集者とか、この件に関わりの深い人達は、きっと物凄いダメージを受けたことだろう。

「人が死んでしまったきっかけが自分仕事にあるかもしれない」という思いは絶対によぎるだろうし、それを背負って今後生きていくのは、物凄くキツい事だと思う。

その心情を思えば、流石に今、特定個人対象にしてこれ以上追い込むべきでは無いと思う。

それでもどうしても何か言いたいなら、せめて日テレとか小学館とか、組織全体の体制を指摘するくらいに止めるべきじゃないかな。

タイトルのような事を書いている人たちからしたら、

これは人格攻撃する「誹謗中傷」ではなく、プロ仕事に対する「批判」だとか、

そもそも脚本家のインスタ投稿内容が悪かったとか、それぞれ言い分はあるだろうけど。

例えそれがどんなに正当な批判だったとしても、本当に対象にかなり非があるのだとしても、

このセンシティブタイミングで、皆がこぞってそれを書き込んでしまったら、"叩かれている側"にとっては、四面楚歌のおぞましい状況に感じられることは想像に難くない。

誰かが批判の嵐に押しつぶされて、衝動的にまた、恐ろしいことが起きてしまう。そんな危険はらんだ状況だと思う。

それでもなお、「脚本家のせいだ」と追い打ちをかける人たちが、どこを見渡しても山のようにいる今のインターネットの状況が、怖くて仕方ない。

その発言がどういう意味もつのか、みんな想像せず無邪気に書き込んじゃってるのか。

それとも分かった上でも書いちゃうくらい、非常な心を持った人ばかりがいる世界なのか。せめて前者であってほしい。

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