2023-04-24

家族通訳をやめられる

うちの家族は全員日本まれ日本育ちの日本人。祖父母曽祖父母も日本人。ただ、どういうわけか父も母も妹も日本語が苦手っぽい。

父は耳から入った情報を脳で処理する過程で異物が混入する。「これはペンです」という文章は「これはペンです」以上の意味はないのに、「これはペンのようですが実はペンではなく箸なんですそれに気づかない貴方バカですね」ぐらい会話が改変されちゃう。そして「バカにされた」「騙された」とキレている。

母も会話を謎解釈する。それに加えて主語を省いて話すくせがある。昔交通事故にあった母から電話がかかってきた時のことが忘れられない。「人を轢いちゃったから動揺してるの。どうしよ〜」と言うもんだからてっきり母が誰か轢いてしまったと思ったら轢かれたのは母だった。そして車の運転手事故直後謝罪したのを「(こんなに動揺してしまい)申し訳ありません」と解釈したみたい。運転手は冷静に警察救急車の手配をしてくれていた。

妹は単語で喋る。小さい子どもが喋るような2語文を中学生が使っている。妹の口から複雑な文章を聞いた覚えがない。というか「○○買って」ばかり言っている印象。

私の日本語もだいぶあやしい特に助詞接続詞が苦手で違和感のある文章をよく作り出している。この文おかしいと気づけるならマシで、誰かに指摘されないと気づけないミスが今までたくさんあった。多分この文章もあちこちやらかしていると思う。

それでも家族の中ではマシな方なのと、家族が言いたいことを察する能力はあったので家族の言いたいことを翻訳している。母が言いたいことに適宜主語を足して父に伝え、父がキレたらどんな脳内変換されたか察して「そんなこと誰も言ってないよ。父さんは馬鹿にされてないよ」と落ち着かせる。ここに妹が加わることもある。物心ついた時からこんな調子でやってきた。なので家族は会話が噛み合わなくなると「ちょっと通訳さーん」と私を呼びつける。私のことを皆便利に使うけれど、私の話を聞いてもらった覚えはない。通訳要請無視すればよかったのだろうけれど、朝だろうと夜中だろうと大声で喚いているのに耐えられなかった。ご近所にも嫌味を言われるし。

家族間で会話が噛み合わないならまだいい方。市役所などで手続きする時なんかは地獄だ。職員さんの話を翻訳して家族に伝えていたら、「よかったらどうぞ」と市の通訳サービスの案内をもらってしまった。ヤングケアラー支援の一環で外国人の親の通訳をする子どもの代わりをしてくれるサービスだそうだ。「日本人の家庭でも使えますか」と聞いたらびっくりされ、遠回しに無理だと言われた。

通訳さんにほとほと疲れてしまったので家から出ることにした。本当は就職するタイミング実家から出る予定だったけれどトラブルが相次いで1ヶ月近くずれてしまった。それでも明日、ついに通訳さんを引退する。

家族引っ越し先どころか引っ越すことも教えていない。ちょっとずつ荷物は運び出していたけど気づいていなさそうなので、私には通訳以外期待されていなかったのだと改めて思い知らされてちょっとしかった。

明日からこの家はどうなるのだろう。案外うまくやるのかな。どうか凄惨な感じで崩壊しますように。

  • 唖然とした。こんな言葉じゃ足りないだろうが大変な思いをしてきたんだろう。妹も元増田もそういう会話の親だから上手く文章が作れなくなってしまったのかな。 本当にお疲れ様。と...

  • 妹きゃわわ

  • 阿吽の呼吸や省略語や一を聞いて十を知ることがかっこよくて、一方で字面通りに受け取るのはショボく、裏の意味を読み解くセンサーや力が無く空気が読めない、程度の低い人物とみ...

  • お疲れ様 文章、違和感は全くなかったよ 自分の人生を自分のために歩めますように

  • よかったな。おめでとう。 心が揺れることがあるかもしれないが、話を読む限り家族の状態がこれ以上改善することはなさそうだから、家族のもとに戻ってしまえば今まで以上に悪くな...

  • 境界知能夫婦の間に上振れして生まれてしまった子供が一番地獄を見るんだな。

  • 迷惑だから中国にはよ帰って

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