地方都市の割と保守的な環境で育ったので、親兄弟親戚には一切カミングアウトしていない。しようと思ったこともないし。
高校生の頃には「あやしい」と思われたに違いないが、以後十分気をつけた。女の子と付き合う素振りもした。
ナヨナヨしたりホゲホゲしたりしないし、言葉遣いもいたって普通なので、たぶんほとんどバレてない。
男性の生涯未婚率もどんどん上がって、この年齢でも4人に1人が独身という時代なので、普通にしてればなんてことはない。
何人もの男と寝たし、彼氏がいた時期もある。二丁目にも出入りした。
でも、職場では一切明かさず、実家方面にも一切言わず、二重生活を貫いた。
そうこうするうちに仕事を何度か変わり、海外出張、海外生活をすることも多くなった。
今、4か国目の海外生活中。若い頃の自分には想像もしなかった、けっこう立派な肩書きで赴任している。
日本人コミュニティが小さいし、立場上いかがわしいところで目撃されると面倒なので、
ゲイらしいことといえば、親しいゲイの友達とLINEやzoomで話すくらい。
「付き合ってほしい」と言ってくれる、自分より一回りも年下の男は日本に残ったままだ。
自分の日本留守中に、奴には新しい彼氏ができることもあるだろう。
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ゲイといえば、芸術やビジネスの世界で華やかに活躍するか、いろいろ拗らせて日陰の人生を送るかどっちかのようなイメージもあるけど、自分みたいな、あなたの隣の社会人として生きている人も少なくないと思う。
ゲイの友達で、相方が亡くなって相方の親族と一悶着あった奴もいるので、LGBTの権利を確認する活動もそれなりにやってくれればいいとは思うけど、個人的には関係ないのでそういうものとは距離を置いてる。というか、パヨクがLGBTをネタにして人権だの差別だのというのはウンザリしている。
むしろ50歳になってみると、ストレートの独身男よりも、ゲイという性癖でつながったフリーメイソンみたいな友人関係がある自分の方が幸運だったかもな、とも思う。