最初に休職のことを否定はしてないし、本当に休職で完全に回復出来るならそれにこしたことはないと思ってるスタンスなのは断っておく。
俺は顔も頭も悪い社交性社会不適合者だからなんのトラブルがなくても職場にいるといつも不安な気持ちになったり、頭がゴチャゴチャしてきたり、すぐテンパってしまう。何もなくてもいつも疲れてしまう。そして定着することもなく仕事を辞めてしまう。
新卒のときは社交不安障害と診断された。メンクリどころか精神科まで行った。もう外的要因に解決を求めるしか手段が無かったからだ。精神科に行っても、話を聞かれて、抗不安薬(ワイパックス)を処方されて終わった。処方薬を飲んだ俺は上記の症状は一切改善にしない上に仕事中に眠るキチガイにランクアップし、周りから腫れ物扱いされた。
仕事を飛んだときは、部長から休職を進められたが、職場に俺みたいな人間の居場所が無いことは自分が一番理解していた。現に休職してたら仕事の出来ないおっさんが周りからケチョンケチョンに言われてたのを俺は聞いていたからだ。電話も怖くなっていたので、退職届を内容証明で一方的に送りつけて俺は飛んだ。
あの時、休職してたら俺はどうなってたんだろう。と時々思うことがある。俺の不調は職場(社会)に起因していたので、たぶん休職中も「まだ組織に所属している」ことと「いつかはあの場に戻らなけらばいけない」という事実で、家にいる間も職場のことを考えてずっと休んだ気にならず、人とも接さず、余計に滅入っていったと思う。どれだけ休んでも回復することは無かっただろう。
何度か職場を転々としていくうちに「休職を繰り返す」人種が一定多数いることを知った。そりゃ、そうだろうな。と思った。だって、休職の原因は「職場と自分」だもん。「心の風邪」とかマイルド表現は嘘を孕んでると思う。
一番の特効薬は、原因から完全に逃げ切る事なんじゃないかと常々思ってる。完全に逃げ切って、腹いっぱい飯食って、早めに寝て目覚ましをかけずに朝起きる。そうしていく内に寛解していく。仕事さえなければ。
もちろん、人間関係も良好で仕事も大好きなのに過労で心身を壊した休職なら話は別だ。(そういう人でも復職後も眠剤にお世話になってるケースを見てきたので、壊す前に休んでもらいたいと思う。)
でも、俺みたいなタイプは休職はすべてを不幸にする気がする。そして「休職後無事復職するケース」を普通の人達はすべてのケースに当てはめている気がする。真面目な社会不適合者は「休めば治る」の紋切型をそのまま飲み込んで地獄を見てるんじゃないんだろうか。
俺はそういうことを想像するだけで出口の見えない地獄にいる気分になる。
ただ、俺もそういう人達も、どういうアクションを取るのが最適なのか、未だにわからない。社会に怯え組織の足を引っ張りながら恵みを享受する生き方しか出来ないんだろうか。できることなら、普通に働いて、大変な思いもしつつも、自己効能感を味わってみたかった。と正直思う。
せやね。 今の世の中、「休職」っていう飴を与えてくれる人は多いけど、そこからタイミングを見て鞭を打ってくれる人はほとんどいない。