当方ガチレズ、目覚めは小学生で友達同士で言う「◯○ちゃん大好き!」が私の場合だけちょっと違うよね、とクラスで話題になると若干孤立し始め、自分が異質な存在であることを自覚したと同時に、これを隠して生きていかなければならないのだと子供心に思った。
当時はLGBTなんて言葉は見たことも聞いたこともなかったし、ゲイと言えばレイザーラモン氏のふざけたイメージで、レズもなんかAVとかエッチな業界の言葉ってイメージだった。
高校生になっても小学校の頃のトラウマがあったせいか当たり障りのない関係は築けるが壁を作って過ごしていた。
一方で「私が男だったら◯○と絶対付き合ってる!」みたいなことを大声で話すクラスメートに酷くイラついていた、そんなこと冗談でも言うべきじゃない、もし相手が女性のままのあなたを愛したいと心に秘めているかもしれないのに。
2年生になる頃、私を含めたいわゆる同類の人間たちが何となくお互いを察してよく会話するようになった。
皆で集まる訳ではなく、それぞれが個別で会っていた。
だって誰かが誰かを好きだったりしたし、私たちがグループとして目立つことは避けなければいけなかったから。
そして私たちはいびつな生き物だったので、校舎裏とか、屋上とか、そういうところでそっと抱き締めあったり、隠れるようにキスをしていた。
教室でぎゃあぎゃあ騒ぎながら好きなアイドルや彼氏について話すクラスメートを羨んでいたのか、見下していたのか、私たちの恋愛感情はゆるい環境ではまともに育てられなかったので、先生にも友達にも家族にも見つからないように厳しく大切に育んでいた。
今はテレビに様々な性別、性的指向を持つタレントさんが出演し、SNSでもLGBT関する話題が止むことはない。
不安定でか弱い年頃女の子が、他のクラスメートが和気あいあいと話す男の子の話題と同じように、ゆるく楽しく好きな女の子について語れる時代が、来ているといいな。