どうも解せない。騙されてるような気がする。
就職氷河期世代の私が20世紀末に就職した時は、そんなに人気のある仕事ではなかった。
その頃からシステムエンジニアという仕事が注目されつつあったが、プログラミングするのは、あくまでシステムエンジニアになるための下積み行為でしかなかった。
プログラム組むのは大手の社員じゃなくて、二次請け三次請け四次請け以降の中小ソフトハウスや人材派遣だ。私は大卒後、東京で従業員10人ぐらいの小さい会社に就職して、あちこちの会社に業務請負で派遣された。単価がくそ安かった。多分会社対会社は月50-60万で契約してたのだろう。終電帰りや日曜出勤、徹夜は当たり前だった。その会社にいる間は月給20万(手取りじゃなくて総支給)超えたことなかった。ボーナス含めても年に300に届かなかった。
頭を使う割には社会的には十分底辺職と言ってもいい扱いだった。でもなぜか、周りを気にせず、単純にプログラミング上達したいおもしろいぐらいの気持ちがあったからなんとなく続いた。
それでも給料安すぎるし人間関係窮屈すぎてもう無理と思ってシステムエンジニア職中心の別の会社に転職した。ちょっと給料上がったが同世代の中央値には程遠かった。そこでもプログラミング中心の業務だったが、昇進するためにはプロジェクトマネージャーになるしかなく、上司面談でプログラミングの職人になりたいと言ったら鼻で笑われた。
プログラム組むよりもExcelで設計書書いたり進捗管理する方が偉いという風潮が根強くてどうもだめだった。
結局そこも何年かいてからやめて今は別の会社でやっぱりプログラミングしてるわけだが…。
この仕事で人並みに食えているという人たちの話がどうも素直に信じられないし(まったく食えない仕事ではない、とは思う)、この仕事が近年人気になっているという話も眉唾ものだ。
社会的な需要が増えているという話は少し信憑性を感じるがそれを鵜呑みにするにしては今のプログラマの社会的地位はあまりにも低すぎるだろう。
自分は能力こそ人並みにははるかに及ばないが、多分この仕事が好きでそれなりの好奇心があるのと、途中で諦めるのが悔しいという意地と他の仕事の適性がほぼないという状況でなんとか続けてきたのだが、
たくさん(?)の若い人が
・他のことも普通にできる
・頭がいい(少なくとも皆私よりは)
のに何故あえてこの仕事を選ぼうとするのか、ここで、プログラミングが好きという理由が出てこないのならそいつは頭がおかしいのか何かに騙されているとしか思えない。
一人のプログラマーにサーポートのエンジニアが20人みたいな体制の時に あなたは本当にエンジニアになりたいですか?とか増えてるとか減ってるとかいわれてもよくわからん。