どうぶつの森をやっていたら、住民(NPC)が思いっきりこちらに向けてくしゃみをしてきた。映像効果としてでっかい飛沫が飛ぶ。
それは単に住民がリアクションを教えてくれるイベント(プレイヤーが利用できる動きが増える。このイベントを介してプレイヤーはくしゃみのアクションを獲得する。)なのだが、自分はこの時非常に強い不快感を覚えた。くしゃみを人の顔に向けて思い切り飛ばすなんてあり得ない。汚い。どうかしてる。と。
次の瞬間ハッとして、「あ、これはゲームの中の出来事だ」「現実ではないんだ」とそこまで目くじらを立てなくていいと気付く。
人の顔に向けてくしゃみは、平時でもやめといた方がいいしやっぱり汚いとは思うが、にしても神経質になりすぎていた。ビフォーコロナの世界では不快感はありつつ「きったねwやめろよw」とまだ笑顔を作ることができていたのに。
これだけではない。今テレビでは過去の再放送や再編が流れていることが多いが、「え?今こんな所に芸能人が行ったの!?」「こんなに人が外に出て集まってるの!?」「マスクもしてない」とつい目くじらを立ててしまう。
で画面のすみにふわっと表示された「※20××年×月に放送されたものを再編しています」みたいなテロップを見て、なんだ昔の映像かとホッとするのだ。
慣れてきてからはここがスムーズになって、「えっこんなに密集……いやこれきっと過去の映像だよな」というようにはなったが、最初に疑いの目を向けるフェーズがなかなか省略できない。自分のこのような"警察"感情にガッカリする。
ただ、自分はまだ自覚して踏みとどまれているだけ幸いというもので、世の中には思ったら秒で言葉や行動に出力されてしまう人や、自身の正義について一ミリも疑わない人が結構多い。
この前サザエさんの外出回にクレームがついたという話もある(作為的炎上とも聞くが)。
仮にコロナの終息が始まって、いろんなものが徐々に動き出したとき、本来の目的から切り離されなんとなくただ漠然と「マスクをしないこと」「集まること」「外出すること」が悪のように扱われはじめるようになるような気がする。
ただでさえ風評の悪い「パチンコ」「夜の街」「喫煙」はもっと風当たりが強くなりそうだ。例えコロナがなくなっても、本当にただ漠然と。