毎日新聞の公文書クライシスっていう特集、読めば読むほど笑えてくる。
情報公開法では立派な理念が定められているけど、やっぱり情報開示はしたくないから、大臣の面会や会合の出席などを記録する日程表をその日のうちに廃棄する、それを防ぐためにNPOが毎日開示請求する、って関係者がみんな真面目に無駄なことにエネルギー使っている感じがとてもよい。どちらも法律を守りつつ法の穴をつこうと攻防しているのが、生真面目な日本人らしい感じがよく出てる。
今の法制度はだいたい政府はまともなことをやるっていう前提になっているから、内閣法制局長官を挿げ替えたり、公文書偽造したり、下っ端公務員を自殺に追い込んだりする政府と闘ったらまあNPOその他市民社会は負けるよね。中選挙区制下でうまく働いていた自民党内のチェックアンドバランスが崩壊しているのに、それに代わるシステムがないんだから。
残念だけど、日本はアメリカみたいな正義の国じゃなくて、暴走を止めるシステムが弱いのだな、というのを再確認している。アメリカには日本よりずっと悪い人もいるし、国のトップとしては、今のところトランプさんは安倍さんよりずっとひどいとは思うけど、アメリカには自分の良心に誠実な人も多い。
大統領周辺の人間が大統領の命令を遂行することを拒んだので、特別検察官の捜査に影響を及ぼそうという大統領の努力は、おおむね不成功に終わった。(ミュラー特別検察官の報告書)
The President’s efforts to influence the investigation were mostly unsuccessful, but that is largely because the persons who surrounded the President declined to carry out orders or accede to his requests.
https://www.ft.com/content/0cbf2628-61d5-11e9-a27a-fdd51850994c
安倍さんはトランプさんより今のところまともとはいえ、北方領土で変な妥協をしたら、神武天皇以来2600年の日本史上初めての、私利私欲(自分の名誉)のために領土を売り渡した日本のトップとして燦然と名を遺すと思う。過去に日本が領土を失ったのは、白村江の戦いと三国干渉と第二次大戦くらいだけど、どれも戦争に大敗したとか、到底勝てない列強からの要求を断り切れなかったとか、やむを得ない事情があったときだけだからな。ちょっとした景気後退をリーマンショック級(百年に一回レベル)と呼ぶ政府だから、今のロシア政府からのプレッシャーも、三国干渉並みの圧力だ、とか言うのかもね。
自分の信じることを本気で命かけてやれない人が日本人の全員だから アメリカもほとんどは日本人と同じだけど違う人も交じってる 神風も魚雷も戦争も脅迫されてはずれのくじを引いた...
それな。佐川元理財局長も結局詰め腹を切らされたわけだし、日本に自己犠牲の文化はあるとは思うんだよね。ただ、それが殿様のための自己犠牲なのか、自分の良心のための自己犠牲...